河南省で仰韶文化期の大型家屋跡発見さる


 最近、考古学従事者が河南省霊宝市西坡遺跡内で、仰韶文化期(中国の新石器時代の文化で、母系制社会と考えられる)の大型家屋跡を発見した。遺跡の面積は220uに達し、構造も複雑で高度な建築技術を体現している。

 発掘業務の指揮をとる河南省文物考古研究所の王暁琳博士は、「これは西坡遺跡で発見された二番目の200uを超える家屋跡です。2001年に204uの半地下竪穴式家屋跡が発見され、考古学界に注目されています。 新たに発見された家屋跡はほぼ長方形で、東西16m、南北約13m、東北に向いた傾斜式の出入り口が設けられています。家屋の構造は極めて複雑で、半地下竪穴、木構造、地上壁面で構成され、屋内には4本の主柱が立てられています。竪穴住居部分は非常に考えられており、出入り口の部分に正対して直径140cm、深さ約100cmの大型の暖炉が設備されています。家屋跡の四周には規則的に柱穴が分布しており、柱が立てられていた痕跡を残しています」と説明している。

 この家屋跡で地上の壁面が発見されたことは、仰韶期における家屋建築研究に新たな資料を提供し、2001年に発見された大型家屋跡と約50mしか離れておらず、共に西坡遺跡の中心部に位置して対称関係になっているので、この遺跡の全体構成を理解する上で重要な意義を有している。相次いで大型家屋跡が発見されたことは、西坡遺跡及びその所在する霊宝鋳鼎原遺跡群が当時の社会に占める重要な地位を裏付けるものである。

 知るところによれば、今年の考古学調査と発掘により、霊宝鋳鼎原遺跡群は仰韶文化廟底溝類型の最も重要な中心地区であることが明確になっている。絢爛たる彩陶で名高い廟底溝類型は、当時その勢力は強大で、その影響力は北は長城、南は長江に達し、歴史時代以前の中国の舞台で十分に重要な役どころを演じていたと思われる。

                          「チャイナネット」 2004/07/14