海南省、5年内に重要な石油・ガス・化工業の基地に


 海南省は南中国海の豊富な石油・天然ガス資源と続々と流入する企業の投資をよりどころに、巨大な産業発展計画――2004年から5年ほどの期間をかけて大規模な開発と建設を行い、海南省を中国の重要な石油・天然ガス・化学工業の生産基地に築き上げる計画を実施している。

 地質調査によると、海南省所属の約210万平方`の海域には230〜300億dの石油と約15兆立方bの天然ガスが埋蔵されているという。この巨大な資源は中国に新たなエネルギーの保障を提供することになるばかりでなく、農業と観光業がGDPの55%を占める省全体の経済構造の工業化への転換のために条件を整えることになった。

 現在、石油・天然ガスの採掘と加工における中国のトップクラスの大手会社3社がすでに海南省の発展計画に参与し、アメリカ、ドイツ、オランダ、シンガポール、香港などの国や地域の多国籍企業が投資者として肩を並べている。

 数多くの投資の流入につれて、生産規模が中国トップクラスにある化学工業プロジェクトがすでに建設工事が着工され、一部のプロジェクトが操業を開始した。海南島西部の沿海地域では洋浦経済開発区と東方市を中心とした石油・ガス化学工業ベルトが初歩的に形成されている。

 海南省の衛留成省長はこのほど記者の取材を受けた際、次のように語った。海南省は今後南中国海の石油・ガスの探査、開発、加工を外資導入と対外経済協力の重点分野とし、石油、天然ガス、重化工業、ファインケミカルを優先的に発展させる計画である。具体策としては、「汎珠江デルタ(香港特別行政区、澳門特別行政区、広東省、福建省、江西省、広西チワン族自治区、海南省、湖南省、四川省、雲南省、貴州省によって構成される)」区域経済協力組織に参加し、当該組織のメンバーの資金を利用して、製品市場を開拓し、海南省の石油・天然ガス産業の発展を加速させ、特に香港の国際資金調達面での強みを十分に生かし、国際資本を誘致し、南中国海の石油・天然ガスの探査、採掘、深度加工に利用する計画である。

 今日開かれる第1回汎珠江デルタ区域商談会において、海南省側は投資総額340億元を上回る、12の石油・天然ガス化工プロジェクトを新たに持ち出すことになっている。

                          「チャイナネット」 2004/07/14