中国の今年上半期の経済情勢


 中国国家統計局の鄭京平スポークスマンは16日に北京で記者会見を行い、「今年上半期、中国経済の全体情勢は良好で、GDP・国内総生産は去年同期より9.7%多い、5兆8千億人民元に達した。中国経済の全体状況はマクロ調整の目標方向へ進んでいる」と述べました。

 統計によりますと、「今年上半期、中国のGDP・国内総生産は去年同期より9.7%増えた。第1と第2の四半期の経済成長率はほぼ同じで、激しい起伏は起こらなかった」とのことです。16日に国務院報道室で開かれた、中国経済情勢に関する記者会見で、国家統計局の鄭京平スポークスマンは「中国政府が経済の過熱防止のために実施しているマクロ調整の措置はすでに著しい成果を収めた」とした上で、「今年上半期、中国の国民経済は安定且つ急速な発展を維持し、経済効果が引き続き高まり、経済運営の中のマイナスの要素が初歩的に抑制され、経済全体がマクロ調整の目標方向へ進んでいる」と述べました。

 統計によりますと、今年上半期、中国の農業生産は良好な発展傾向を示しています。夏に収穫する穀物は去年同期より4.8%多い、1兆105万トンに達しました。穀物栽培面積が5年連続して減少する傾向が終了し、年間穀物栽培面積が去年同期より1%多い、1億ヘクタールを超えました。これと同時に、工業生産や社会消費財小売り総額それに都市部と農村部の住民収入などが共に増えた、とのことです。

 鄭京平スポークスマンは「固定資産投資は、中国のマクロ調整の重点として、その伸び幅が徐々に反落している。今年上半期、中国全社会の固定資産投資の伸び幅は去年同期より2.5%反落した。この他、中国の輸出入額は急速な伸びを維持し、海外からの投資も引き続き増加している。今年上半期、輸出入総額は去年同期より40%近く多い、5200億ドルに達し、貿易赤字が68億ドルにだった」と述べました。

 中国国家統計局の鄭京平スポークスマンは「現在、中国経済の全体情勢は良好だが、経済発展中に直面する際立った問題が依然として根本的には解決できていない」とした上で「例えば、一部の業種の固定資産投資の伸び幅が依然として高すぎて、原材料、燃料、エネルギーの購入価格や投資価額などの値上がりの幅も依然として高く、融資の構造も不合理だ」と述べました。 
 鄭京平スポークスマンは「今年下半期、中国政府は国民経済の持続的且つ健全な発展を確保するために、マクロ調整の各政策措置を更に実施・完備させ、構造の調整と経済成長の方式の転換に力を入れていく」と表明しました。

 鄭京平スポークスマンは、記者会見で「中国政府は、一部の業種の投資過熱化に対し、マクロ調整の措置を実施しており、これは各国の通常のやり方で、中国の改革開放政策に影響を及ぼすことにならない」とした上で、「長い間、中国政府は非国有制経済を積極的に発展させ、外資系企業の投資を奨励し、投資環境を改善しており、これらの政策が変わることはない。また、中国の安定した政治と社会の環境や、低い生産コスト、それに広い市場などの要素によって、多くの外資系企業が中国市場に参入する将来性は明るい」と述べました。

                                  CRI 2004/07/19