コーラオ族の集落地で史前遺跡を初めて発見


 貴州省の務川コーラオ族ミャオ族自治県で先ごろ、史前(先史時代)遺跡が発見された。現場調査を行った同省考古研究所の専門家によると、56の民族の1つ、コーラオ族の集落地の文明史はこの発見で5000年遡ることになる。

 遺跡は務川県豊楽鎮新田村にある崖壁の下で見つかった。専門家は壁下の沈殿物を調査し、縄文土器の欠片や打製石器、焼骨などを収集。その結果、今から約1万年前の新旧石器時代の文化遺跡とほぼ確認した。史前遺跡がコーラオ族の集落地で発見されたのは初めて。

 コーラオ族は貴州省の土着民族、先住民とも呼ばれ、務川コーラオ族ミャオ族自治県と道真コーラオ族ミャオ族自治県の2カ所が主要な集落地。専門家の劉恩元氏は「遺跡の発見はこの地区の民族の構成などの研究に重要な意義がある」と話している。

 現在、遺跡に関する論証作業が進められている。遺跡はコーラオ族の先住民のものか、コーラオ族の「土着」を証明できるかどうか。解明に向け遺跡のさらなる発掘、考古学者や民族学者の共同研究が待たれる。

               「チャイナネット」2004/08/09