広州、中国初の湿地森林公園を設置


 伝えられるところによると、広州市の関係部門は「広州の腎臓」と言われる南沙湿地を中国初の湿地森林公園に建設し、今年年内に着工することになった。

 南沙湿地は広州で最後の広大な面積の湿地で、またとない生態系の機能を有しており、毎年冬になると何万羽もの珍しい渡り鳥が飛来する。そのため、湿地の運命は多くの人々の注目の的となっている。

 広州市政府は2年余の論証を経て、今後、南沙十八涌以南の地域では建設プロジェクトを企画せず、十九涌に「広州湿地森林公園」をつくることを決定した。公園が完成すると、広州だけでなく中国初の湿地をテーマとする公園となる。現在、広州市の林業部門は公園に関する最後の設計プランを練り上げている最中で、年内に着工の予定。

 この湿地公園は一般の公園と異なり、できる限り湿地の天然の状態を保つことになっている。地元の400ムー(15ムーは1f)あまりのマングローブと秋と冬に飛来する2万羽あまりの渡り鳥は独特な景観となるだろう。今年の冬から来年の春にかけて、さらに200ムーのマングローブ、アケボノスギ、カジュマルなどの木を植える予定。

 鳥類学者の高育仁氏によると、南沙湿地は形成してまだ10年経っていないが、すでにアジアの重要な鳥類生息地となっている。毎年、シラサギ、アオサギ、オシドリなどを含む少なくとも24種類以上の渡り鳥の姿が目につき、なかでも、クロツラヘラサギは最も珍しい品種で、世界にも835羽しか残っていないといわれている。

 完成後の湿地森林公園は観光客のためのバードウォッチングの景勝地と科学知識普及の基地となるよう企画されている。

              「チャイナネット」2004/08/09