中国の中小企業の秘密:八つの産業で軒並みに急成長


 最近、膨大の数を有する中小企業が注目を浴びている。ただ、中国には成長性のある中小企業がどれだけあるのか、どの業種とどの地域に分布しているのか、その急成長の特徴は何か、このほど「第三の富――中国『急成長する中小企業』ベスト200」が北京で発表され、この中小企業に対する初めての研究成果は、急成長を遂げる中小企業のいくつかの秘密を明らかにしている。

 数字は一番説得力のあるものであろう。134万6千社もある中国の工業企業の中で、中小企業は99.8%を占め、全国の工業総生産額の60%、売り上げ総額の57%、輸出総額の60%を占めており、GDPの伸びへの貢献度は50%以上に達することになった。また、他のデータからも中小企業の数の多さを立証することができる。中国の商・工業自営業の数は2377万、民営企業は243万社に達しており、民営経済で生産される消費財の小売総額は2.8億元に達し、全国の小売業売り上げ総額の70%以上を占めることとなった。

 この研究成果によると、今回中小企業5000社の中から、3456組の有効かつ比較可能の統計データが採用され、繰り返し計算、チェックを経た後、専門家の指導の下で、科学的な分類がなされた。最終的に、この3年間に30%以上の伸びを保っている中小企業は462社、その中から「ベスト200」が選び出された。

 研究結果では、ここ数年、中国の中小企業は建築、自動車、鉄鋼、化学繊維などの八つの業種で軒並み急成長を見せることとなった。しかし、化学工業、採炭業、など12の業種では成長が減速しており、新興産業およびハイテク産業においても中小企業はまだ全体的に成長の勢いを見せていない。

 産業界から見ると、中小企業の視野はすでに経済活動の全分野に及ぶものとなっており、産業資本と金融資本の連携による発展の流れの中で、少数の中小投資会社も金融業に参入し、金融産業への投資と融資業務をくりひろげるようになっている。かなりの数の中小企業は多かれ少なかれ建築業に参入し、近年においては、電力、鉄鋼などのエネルギー産業にも手を伸ばしており、医薬品産業は依然として中小企業の成長性を示し、資本の集積が望まれる産業となっている。中国における20年近くの軽工業化発展の段階で、中小企業は市場の空白を埋め、今では数多くの中小企業が重工業、自動車部品産業などの分野に参入し、中小企業投資の主流の一つとなっている。

 今回の研究活動での最新の発見は、中小企業とかかわりのある産業分野が分散し、企業間の格差が大きいが、17の問題において90%の中小企業は同じ見方を示している。例えば、90%以上の中小企業は融資が最大の難問であるとし、90%近くの中小企業は株式を担保とする融資方式に賛同し、ベンチャ投資の最良の方式だと見ている。中国の市場はすでに国際化し、中小企業であってもグローバ化しつつある世界経済の流れに乗ることが可能であるという一致した見方もある。

         「チャイナネット」 2004年8月11日