吉林省に初の「結婚生活支援センター」が設立


 吉林省の省都・長春市に離婚の危機にある夫婦を支援する「結婚生活支援センター」が先ごろ設立された。こうしたセンターは同省では初めてで、市民の関心を集めている。設立されて数週間内に受けた相談件数は7件、うち2件が円満に解決された。

 同センターの設立主旨について、責任者の劉清瑞氏は「社会のテンポが速まり、生活面での緊張が高まるに伴い、夫婦間の交流がうまくいかないため離婚の危機にある家庭が周囲に数多く見られるようになってきた。実際、危機に陥っても家庭を維持できないわけではない。双方が穏やかに心から話し合うことができれば、救われる家庭は多い」と指摘する。

 初めて円満に解決されたのは、今年37歳になる王さんのケース。51歳の男性と再婚して3年。王さんは仕事がなく、1日中家で過ごしているが、夫はビジネスに忙しいため毎日帰宅するのが遅い。気持ちのすれ違いから口げんかが絶えなくなり、夫婦は離婚を考えるようになった。ある日、王さんはセンターの看板をふと目にし、試してみようとドアを開けた。担当者と何回か話をするうちに王さんの心のわだかまりは解け、センターが行方の知れなかった夫を探し出してくれたことで、夫婦間の誤解は解決し再スタートを切った。

 センターの仕事の印象について、職員の李秀紅さんは「結婚生活上の問題は他人には手助けできない、と多くの人が考えているが、仕事の経験から、他人でも夫婦間の気持ちを通わせることができる、と感じるようになった。この数週間、結婚生活に失望した人が何人も訪れている。私たちの努力が実って、彼らの生活が好転するのを見ると、達成感があって、仕事により張り合いを感じる」と話している。

          「チャイナネット」2004/08/13