起業する留学経験者、北京で国内最多の累計2万人


 海外での留学後、中国国内に戻って起業する「帰国起業者」の数が、北京市では現在国内最多の約2万人に達している。北京市教育委員会が明らかにした。

 教育部の統計によると、1978年末から2003年末までに帰国した留学経験者は17万人を超え、北京市だけでも7万人以上に達する。北京市は全国で留学経験者が最も多い。

 統計によると、中国からの留学生は現在52万人で、うち8割が「帰国起業者」を希望し、6割は北京で仕事することを希望している。

 国務院発展研究センターの人材専門家、李春苗氏は、北京の近年におけるソフト面からの環境整備、特に人材に関する政策は、留学経験者にとっての魅力が大きい。

 「帰国起業者」が最も多く集まる北京市中関村地区の管理委員会人力資源処の王力平処長によると、「帰国起業者」を制約する最大の要因は、「海外で学んだことと中国の国情や市場状況をどのように結びつけるか」にある。王処長によれば、留学経験者が中国国内の状況に適応しにくい状況を解決するには、できる限り留学経験者への企業情報の提供に努め、事業計画に対して提案を行うことが必要となる。北京市にこのほど設立された「留学人員職業発展サービスセンター」では、ウェブサイトを通して、留学経験者のために職業情報と職業計画に関する情報を専門に提供している。また、企業や求職者のために、遠隔地で面接を受けられるビデオ通信システムも提供している。

                        「人民網日本語版」 2004年8月18日