中国、約四割の湿地がよく保護されている


 中国国家環境保護総局自然生態系司の荘国泰副司長は四日上海で、「中国はすでに三百五十三の湿地型自然保護区を画定、設置し、約四割の自然湿地を保護の範囲に組み入れて、よく保護している」と語った。

 「九段沙」湿地保護をめぐる国際シンポジュウムが四日上海で開かれ、国内外の湿地研究分野の専門家、学者たちが出席。2日間に亘るこのシンポジュウムは「人、都市と湿地」をめぐって、討論を繰り広げた。開幕式の場で、荘国泰副司長は「湿地の保護と管理は国際的なテーマとなるが、世界の環境保護のホットなテーマでもある」と語った。関係筋によると、湿地は地球の重要な生態系システムであり、水源の涵養、水質の浄化、洪水のコントロール、環境の美化、気候の調節などの生態系としての機能を備えている。湿地の保護と管理の強化は生態系環境の保護と改善、経済と社会の持続可能な発展に重要な役割を果たす措置である。

 荘国泰副司長によると、中国は湿地資源が豊かで、自然湿地の総面積は3620万ヘクタールにも達し、「湿地公約」に列挙されているすべての湿地の種類を目にすることができる。中国政府は湿地の保護を非常に重視している。近年来、国務院は一連の措置と政策を公布しており、例えば、「中国湿地保護プロジェクトの企画」を批准、「湿地保護と管理の強化についての通達」を発布して、湿地保護の指針、目標と任務、建設の重点、主要な措置を明らかにしている。当面、中国の湿地保護には尚いくつかの問題が存在している。例えば、湿地の土地資源の流失、深刻である水質汚濁、生物多様性の減少をくい止められないことなど。今後、中国湿地生態系システムの保護と生態系機能の改善を目指し、「積極的に保護し、科学的なやり方で回復させ、合理的に利用する」という原則に基づいて、将来と目先の利益、保護発展と開発利用との関係を手際よく処理し、各クラスの政府と社会全体の力で、湿地資源の健全な発展を促す。

 今回のシンポジュウムは上海だけでなく、全国の湿地保護区の建設と管理水準の向上に役立つ一方、世界諸国との連係や協力を強化し、世界の湿地保護をともに促進していくことも願っていると荘副司長は語った。

                        「チャイナネット」 2004/08/18