中国の希少植物―野生大豆を保全するため、このほど、黄河デルタ地帯では、66ヘクタールの野生大豆保護区が設置され、厳格な保護制度・措置が制定された。
野生大豆は、黄河デルタ地帯の特有の希少植物資源であり、大豆遺伝子の変遷の研究、大豆の品質改良、大豆の増産などにおいて、極めて重要な意味を持っている。近年来、地元の農民たちが独特な資源と十分に認識していなかったため、この地域では、人為的に、むやみやたらに刈り取られたり、放牧、開墾などが多発し、野生大豆は絶滅の危機に直面していた。
この希少植物を救出・保全するため、黄河河口地域の墾利県では、農業専門家らが湿地、草地の奥まで入って、野生大豆の生態状況について綿密な調査を行った。調査内容は野生大豆とその共生植物の分布状況、種類、生長状況、生長の特徴と生長期間などにわたるもので、今後野生大豆の研究利用及び環境の保全にとっては最新のデータが提供されることになった。
これを基礎として、地元の政府は黄河デルタ自然保護区内に、66ヘクタールの野生大豆保護区を設置し、周りにフェンス、注意を促す標識を設けると同時に、4名の農民のスタッフを置いて、日常の管理にあたらせている。その上で、自然保護区大?流造林地、孤島造林地など造林地の警官による取り締まり分隊を設置し、黄河デルタ自然保護区の各交通要所、道路交差点、境界地帯などでパトロール・検査を行い、人、家畜と車両が保護区に進入することを禁じ、保護区の正常な秩序を維持し、フェンスの内側においては火災、野生大豆の刈り取り、放牧などの発生を防ぐことになっている。
「チャイナネット」 2004年8月23日
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