保険業の海外外貨取引、株式市場に影響を与えることはない


 中国保険監督管理委員会の保険資金運用監督部副主任の曽于瑾氏は20日、保険業の海外で運用できる外貨は約60億ドルとなるが、これは中国の株式市場に影響を与えることはないと語っている。

 中国保険監督管理委員会と中国人民銀行が先般、共同で公布した「保険業外貨資金海外運用管理暫定措置」では、厳格な管理監督の下での保険会社の海外での外貨取引が許可された。

 現在、中国には国内外で外貨取引資格のある保険会社は約10社で、外貨保有総額は75億ドル、そのうち海外で運用できる外貨は約60億ドルとなる。

 資本項目下の人民元と外貨は交換不可能であるため、保険会社の海外で取引される外貨資金と人民元資金は異なった2つの資金であり、株式市場から資金が流出することにはならない。したがって、当面、中国の株式市場にいかなる影響を与えることはないと曽于瑾氏は語っている。

 関係筋によると、当面海外で運用されている保険業の外貨は全部自己資金であり、そのうちの約60%は数社の大手保険会社が海外で調達した資金で、残りは保険会社の設立時における外国株主、外資系保険会社、合弁保険会社の資本金である。

 曽于瑾氏はまた、注目されている保険資金の株式市場への直接参入に関する技術的な問題は解決されており、現在、立法の段階に入っており、保険業とその監督管理部門の協調による準備作業も進んでいることを明らかにした。その上、保険業外貨資金の海外での取引は先進諸国の投資理念を参考にしたものであり、将来における保険資金の株式市場参入にとって非常によい経験となると曽氏は明言している。

                         「チャイナネット」 2004年8月25日