香港の科学者、世界初の「形状記憶繊維製品」の開発に成功


 香港理工大学は、このほど、同大学の紡績・縫製学部の科学者が世界で初めて、植物繊維を素材とする「形状記憶繊維製品」の開発に成功したと発表した 。この技術は、紡績、医療及び美容などの産業に幅広く利用することができる。

 この研究を取り組んできたのは、同大学の形状記憶繊維製品センター首席研究員の胡金蓮教授とその研究グループである。過去数年間に、一種の特殊なウレタンを使って試験を重ねた結果、形状記憶の性能のある繊維製品をつくることに成功した。

 ほかの生地と違って、この繊維製品は、一定温度の熱湯で洗濯した後でも原状を回復することができ、しかも折り目がもとと同じように残り、生地の表面の光沢度及び凹凸ももとの状態に戻るという特徴がある。

 胡教授によると、この性能は、普通の衣服及びファッションに使うことができ、紡績、衣服縫製及びデザイン産業に新風を吹き込むことになった。同時に、医療器具やオモチャ、美容にも使うことができる。この技術は、すでに中国とアメリカで、8つの特許を取得している。

                          「チャイナネット」 2004年9月6日