曽副主席、アジアの政治家の歴史的責任で4提案


 第3回アジア政党国際会議(ICAPP)が3日午前9時、北京で開幕した。中国共産党中央政治局常務委員で、第3回ICAPP組織委員会名誉主席を務める曽慶紅国家副主席は、中国共産党を代表して「アジアの政党交流を広げ、地域の共同発展を促そう」とあいさつした。曽副主席のスピーチの主な内容は次のとおり。

 アジア各国の交流、対話と協力をさらに進め、地域の平和、安定、発展を促し、アジア地域の広範な民衆の幸福に努めることが、今大会の明確なテーマであり、またわれわれアジア各国の政党と政治家の歴史的責任である。この機会を借り、私は次の4点を提案したい。

 第一に、チャンスをつかむ努力をして、地域の多角的協力の新しいルートを絶えず広げることだ。われわれは多様な形式と順を追った段階的原則に従い、アジア各国政府間の対話、協力、協議システムを完成させるとともに、各国の政党、議会、民間団体の地域対話協力における独特の役割を非常に重視し、十分に発揮させなければならない。それぞれの長所を生かして、アジア地域の対話協力をより広く深いものとし、持続的効力のある方向へ発展させていきたい。

 第二に、違いを残して共通点を求めることで、より多くの共通点を求める新しい道を広く切り開き続けることだ。われわれには、イデオロギーの違い、社会制度の不一致、歴史的に残された問題が存在するが、そうしたことが地域の対話と協力の障害になるべきでない。これらの問題を適切に処理することこそ、まさにわれわれの政治的知恵のメルクマールが試されるのだ。われわれは、アジア諸国の政府と政党が、世界に向かい、未来に向かい、歴史に対する責任を負い続け、国民に対する責任を負い続け、互いの利益の尊重に関心を払い、建設的姿勢で共通点を求め、協力を求めるのであって互いに対立するのではなく、協議を一致させるのであって他人に無理を押しつけるのではなく、違いを埋めるのであって紛争を起こすのではなく、共に向上を求め続けるのであって他人に損をさせて利己的利益をはかるのではなく、双方が利益を得るように協力の実現に努力したい。

 第三に、相互信頼を絶えず深め、地域の安全保障協力の新しいモデルを積極的に探ることだ。国際情勢は複雑かつ深刻な変化に直面している。われわれは、アジア諸国が共同安全保障の大局に立ち、相互信頼、相互利益、平等協力の新しい安全保障観を確立し、国連憲章と平和共存五原則を堅持することを基礎に、平等な対話を通して矛盾を解き、友好的な協議でギャップをなくし、互いの理解と譲歩で紛争を解決し、地域の発展のために平和で、仲良く、調和のとれた政治・安全保障環境を築き、発展させることに努めたい。

 第四に、共に向上を求めていくことに着目し、相互利益と共同発展の新しい局面を切り開くことだ。アジア各国はいずれも地域の経済発展の視点に立ち、経済貿易協力を強化し、相互投資を拡大し、技術交流を増進し、人の往来を推進し、段階的に互いの市場を開放し、一歩ずつ貿易の壁を取り払い、経済貿易協力と資源開発において発生するさまざまな問題を話し合いによって解決し、地域の経済貿易と技術協力を制度化、規範化の新しい段階へ推し進めなければならない。

                       「人民網日本語版」 2004年9月6日