復学支援事業「春蕾計画」、のべ135万人が復学


 中国では現在、貧困や病気などで学業を断念する児童の大部分は農村に集中し、うち女子生徒が占める比率は70%を超える。これは厳しい現実だ。学業断念の主な原因は、家庭の経済的困難、伝統的習慣の影響など。しかし女子生徒は「未来の母親」だ。母親が教育を受けておらず、資質が劣っていれば、家庭は貧困で無知になるばかりか、さらに多くの子供が学習の機会を失い、悪循環に陥ることになる。

 中国児童少年基金会が実施する支援プロジェクト「春蕾計画」は、学業を断念した女子生徒を学校へ戻すことが目的だ。このプロジェクトは実施以来、社会各界の注目と支持を集め、5億元以上の資金を集めた。全国30省に女子生徒だけを集めたクラスの「春蕾女童班」を作り、「春蕾小学校」を設立し、生徒が実用的な技能を身につけられるようトレーニングも実施している。同プロジェクトにより復学した女子生徒は、2003年末でのべ135万人となった。小学生が最も多く、中学生、高校生、大学生の順に少なくなっている。

 同プロジェクトの支援で学校を卒業した女子生徒には、国家公務員や教師の他、軍隊に入った者、全国婦女連盟の幹部になった者、故郷で労働に従事する者、農村部への科学技術普及を進める者などさまざまだ。これらの開花した「蕾(つぼみ)」たちは現在、父親の世代とは明らかに別の生活を送っている。

 「春蕾計画」は現在、資金不足という問題に依然として直面している。

                            「人民網日本語版」 2004年9月6日