中国、社会保障システムの確立と整備に尽力


 中国国務院報道弁公室は7日、『中国の社会保障状況と政策』という白書を発表しました。この白書は高齢者保険、失業保険、医療保険、社会救助と農村の社会保障などの面から、中国の社会保障制度を詳しく説明した上、中国政府が経済の発展レベルに応じた社会保障制度の確立と整備に努めていると述べています。

 中国は世界で最大の発展途上国でです。人口が多く、経済発展のスタートレベルが低く、地区間、都市と農村の間の発展が不均衡であるため、社会保障システムを完全なものにするには多くの困難があります。この白書は「中国政府は社会保障システムの確立と整備を高度に重視し、それに積極的な努力をしている。ここ20年余りの努力を通じて、市場経済体制に適応する社会保障システムの枠組が基本的に確立された。」と述べています。

 中国は、すでに高齢化社会を迎えており、高齢化の巣ポー度が早く、高齢者数も多数に上っています。これについて、白書は「中国政府は高齢者保障制度をよりよいものにしている。現在、高齢者保険の範囲は国有企業、集団企業のほか、外資系企業、都市部私営企業の職員、家事サービスなど自由業の人々にも及んでいる。2020年までに中国は条件を満たす都市部の従業者を全員基本高齢者保険の大勝とする計画だ」と述べています。

 去年の末まで、基本高齢者保険に加入している人数は1億5000万人以上に達し、また、その中、企業の定年退職者は平均して毎月600元余りの年金を受けています。

 白書は更に「中国の失業保険制度はますます規範化され、完備されている。中国政府は1999年に『失業保険条例』を発布し、各地の失業保障金の基準を地元の都市住民の最低生活保障金以上と規定している。2003年末まで、中国で、失業保険に加入した人数は1億人を超えた」と述べています。中国は失業者の基本的な生活を保障すると同時に、彼らの再就職の効果的な方法を積極的に探っています。

 高齢者保険、失業保険の制度のほか、中国の医療保険制度も日増しに完備されています。これについて、白書は「現在、中国では、基本医療保険に加入する人数がすでに1億人に達し、加入者には都市部のすべての部門と企業の職員が含まれている。国家は基本医療保険薬品、医療項目、医療サービス施設のリストを制定し、医療行為が規範化されているサービスの良い医療機関を医療保険機関に指定している。保険に加入する人々に必要な医療サービスを確保するのが狙いだ」と述べています。

 各種類の保険制度が絶えずよりよいものになると同時に、中国の福祉事業も急速に発展しています。これについて、白書は「中国政府は様々なルートを通じて、資金を集め、高齢者、孤児と身体障害者に社会福祉を提供している。現在、中国には、様々な老人社会福祉機構が38000ヶ所余りがある。」と述べています。

 中国の人口の3分の2が農村地区に生活しています。都市部で社会保障システムを完備すると共に、中国政府は農村の社会保障システムの確立も非常にに重視しています。これについて、白書は「ここ数年、中国の大部分の農村地区では、高齢者保険事業と農村合作医療制度が発展している。政府は病気を抱える貧困層に対し、医療援助を行い、条件を満たす地区で農村における最低生活保障制度を確立することを奨励している」と述べています。

                               CRI 2004/09/08