北京で、初の河川生態系保全用製品基地が完成


 2008年北京オリンピックを「みどりの五輪」にするため、北京市は今年から、「生態系に適した河川整備」プロジェクトを打ち出すことになった。中国と韓国の企業が共同で、850万元を投じ、北京育青富源生態科学技術有限会社を設立した。これは、初の河川生態系保全用製品基地となるものである。ここで、製造される複数の穴のある植物成長適応レンガなどの製品は、セメント、石などの代替製品として、今後北京市の河川整備、緑化などの事業において代表的な環境保全用製品となる。

 水利関係の専門家によると、現在、北京は深刻な水不足に悩んでおり、数多くの河川が汚染され、限りある水源の質も下がる一方である。2008年オリンピックの開催に向け、北京市は巨額の資金を投じ、都市環境の整備に取り組み、河川の整備、保護はその一環である。これまで、河川整備においては頑丈、クリーンであることを方針とし、主にセメント、石などを使い、都市生態環境との整合性が欠けていた。

 また、北京市水道局の責任者は、今後北京市の河川整備は「環境保全と緑化」がメーンテーマで、コンクリートなど在来の材料の使用を制限し、新材料、新技術を応用し、治水を行うと同時に生態系も保全するようにする。2008年までに、河川の水質を維持しつつ、水に関する生態、水環境を改善させるのが狙いである。複数の穴のある植物成長適応レンガは周辺の自然環境を損なわずに、緑化事業を通じで統一的な生態系環境の維持が可能であり、治水、水の浄化、景観の美化及び堤防を固めるなど多数の目的が達成できる。

 この複数の穴のあるレンガは植物の成長に優れており、有機土壌を充填することができ、植物の成長にとってとてもよく、堤防を固めると同時に、河川をみどり豊かな景観にし、生物の生息にとってももってこいの場所となる。

 現在、この複数の穴のある植物成長適応レンガはすでに永定河、月亮河などの河川で試験的に使用されている。北京市水道局の潘安氏によると、北京市人民政府は河川の整備における新しいタイプの環境保全材料の使用を全力で推進し、次第にこれまでのセメント、石などの材料を新しいタイプの材料に換え、北京の河川の汚濁を完全になくすことに取り組んでいる。

          「チャイナネット」2004年9月9日