中国 四大石油備蓄基地の工事がスタート


 中国の四大石油基地の工事がスタート。来月、政府の担当官員と石油企業の代表たちがヨーロッパに赴き、視察を行う予定。人々に注目されている戦略的石油備蓄プログラムについて、「戦略的石油備蓄は必要である。中国も詳しい計画を縛って、四大石油備蓄基地の工事を進めることになった」と国家発展・改革委員会の張国宝副主任は語った。

 戦略的石油備蓄というのは、緊急事態の下で、短期間の石油供給不足に対応する最も効果的なやり方である。アメリカと日本はすでに100日以上の戦略的石油備蓄を擁している。国内の石油消費量の激増と国際石油価格の高値へのブレを目の前にして、世界二位の石油消費大国である中国は戦略的石油備蓄システムを確立することを世界に明らかにすることとなった。

 このほど、開催された「中国国際石油(化学)企業サミットフォーラム」の場で、国際エネルギー署(IEA)の石油市場・危機対応局の小林健二局長は最も注目される人物であった。同氏によると、IEAの秘書長は来月、前述の視察団に伴って、ヨーロッパ諸国家の戦略的石油備蓄システムを見学しに行くこととなる。

 IEAは石油危機に対応するため設置された独立の政府間組織であり、戦略的石油備蓄についてのアドバイスを提供している。アジア太平洋地域、北アメリカおよびヨーロッパの数多くの国がIEAのメンバーとなっている。当面、エネルギーの消費大国である中国はIEAのメンバーではないにもかかわらず、IEAとの間で強固な友好関係を保っている。2001年、中国のハイレベルの担当官員はパリでIEA主催の「中国の発展と緊急戦略的石油備蓄の技術、財務およびシステム」についての会議に出席。2002年3月、中国政府代表はパリでIEAの危機対応演習を見学。2002年12月、中国は北京でIEAとのデータ交換と対話を行った。関係筋によると、来月のヨーロッパ視察に赴く前に、IEAは中国とインドを含むアジア諸国を危機対応の対策演習の見学に招くことを明らかにすることになっている。

 IEAの協約によると、IEAの加盟国は少なくとも90日以上の純輸入に当たる戦略的石油備蓄を確立かつ保持することが規定されている。現在、アメリカ、日本とドイツはすでにこの基準を上回っている。中国の戦略的石油備蓄の量について、「各国の国情が異なるため、比較することはできない。中国の国情に基づいて石油備蓄の量を決めるべきである」と張国宝氏は語った。

                          「チャイナネット」 2004/09/24