日本で24日、中国から新たに着任した王毅・駐日大使の歓迎会が、日本の日中友好7団体の主催で開かれた。

　7団体の代表者はそれぞれ発言の中で、日中友好が双方の利益に一致することを強調。日中関係の改善と発展のために努力していく意向を示した。

　王大使は謝辞の中で、胡錦濤国家主席がこのほど日本の河野洋平衆議院議長と会見した際に発表した重要な演説について触れ、演説は中国の数代にわたる指導者が一貫して実施してきた対日政策を反映し、中日関係の今後の発展方向を明確にしたものだと指摘した。

　日中友好同7団体に対しては、中日関係の回復と発展に果たした優れた貢献を称賛。「中日関係には現在、大きな発展の将来性があると同時に、深刻な政治的障害も存在する。各団体が両国国民の共同利益という点から、中日関係の改善と発展のために新たな貢献を行ってほしいと」との希望を述べた。

　王大使はまた、次のように述べている。

　中日関係の長期的、安定的かつ健全な発展を促進するためには、まず中日共同声明など3つの政治文書の原則を順守しなければならない。この3つの文書は、中日関係におけるプラス・マイナス両方の経験を総括し、歴史問題と台湾問題を正確に処理する原則を確立し、中日関係の重要な基礎を構築したものであり、いかなる時も反したり揺らいだりしてはならないものだ。中日双方が共に努力すべき方向には、次の3点がある。

　（１）歴史を鑑（かがみ）とし未来に向かう：中日両国の交流には2千年の歴史があり、これは世界でも先例のないことである。ここから有益な経験と教訓を吸収し、両国関係の発展へのエネルギーにしなければならない。正確な態度とは、歴史的事実を認め、侵略を美化する言行に反対し、戦争被害国の国民感情を傷つけることをせず、さらには友好の伝統を共に発揚し、両国関係の未来を切り開くことだ。

　（２）互恵協力、代々の友好：中日関係の前途はただ一つしかない。つまり、世々代々にわたる友好の模索だ。われわれは、両国の人民の友好感情を改善し、保護するだけでなく、互恵と利益共有を強化し、代々の友好に新たな内容を添える必要がある。

　（３）平和発展、アジアの共振：日本は第2次大戦後、平和発展の道を選んでおり、中国もこれからも平和発展を堅持していく。これにより、われわれはアジアの文明と発展のために重要な貢献をすることができ、アジア再興を中日の新たな共同戦略利益とすることができる。

　1つの基礎を堅持して3つの方向を開拓し、各方面における努力を凝集させれば、長期的に安定した中日関係の枠組みを構築することができる。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「人民網日本語版」　2004年9月27日