東北アジア地区、地域経済協力強化


 中国国務院の呉儀副総理は8日山東省の威海市で、「東北アジアはできるだけ早いうちに、各国の発展需要と共同利益と一致する協力の枠組みを確立させ、経済協力のプロセスを推し進めるべきだ」と指摘した。

 二日間にわたる「2004年東北アジア経済協力フォーラム」は8日、中国東部の威海で開幕した。フォーラムのテーマは「交流、協力、発展ーー東北アジア地域の経済協力を強化し、共同繁栄を促進する」としている。

 呉儀副総理はフォーラムの開幕式で挨拶し、「東北アジアは、豊富な資金や、進んだテクノロジーそして管理ノウハウを持っている。また、労働力も豊かで、各国間の経済は補完性も比較的強いことから、区域協力を発展する良好な条件が揃っている」と強調した上で、「東北アジアの経済貿易関係が日増しに緊密になるにつれ、その協力をより加速し、更なる確実な体制保障の提供が求められている」と語った。

 関係筋によると、ここ数年、この地区の経済総量は絶えず拡大され、世界経済で占める地位もますます重要になっている。2003年、中国、日本、韓国のGDP・国内総生産はすでに6兆3千億ドルに達しており、世界のGDPの23%を占めている。同時に、この地区では、二国間経済貿易、多国間経済貿易も絶えず進められ、経済貿易での相互協力が日増しに深まっている。

 したがって、東北アジア経済の一体化を実現させることは,この地区の発展目標になるだろうと予測されている。これについて、呉儀副総理は、未来に目を向け、理解を深め、相互信頼を強化し、一歩一歩前進することなどの原則を守っていくよう助言した。また、中国政府の姿勢について、「地域協力の強化は対外政策の重要な内容である。中国政府は今後も隣国とパートナー関係を築き、引き続き隣国との友好、和平、協力といった政策を実施し、アジア協力におけるさまざまな地域協力プロセスの促進により積極的に参与していく。中国政府は各方面と協力していきたい。そして、東北アジアにおける経済面で補い合い、共同発展といった協力体制を積極的に推し進めていきたい」と述べた。

 フォーラムに参加した、国連のキム・ハクス副事務総長は東北アジア地区の経済発展を高く評価し、「アジア太平洋地区は今猛スピードで世界経済の発展の原動力になるほど成長している。同時に世界の新事業,特に情報通信のシンクタンクにもなっている。さらに、この地区の経済能力と豊かな資源は持続的な経済発展のためにとてもよい材料となっており、貧困撲滅とその他の社会問題の減少に大きな影響を与えている」と述べている。

 今回のフォーラムには国連の他、中国、日本、韓国、モンゴルなどの東北アジア国の高官、及び経済界の関係者、経済専門家300名あまりが出席している。

                         「CRI」より2004年10月9日