「三北」防護林プロジェクト、26年間で2350万f造林


 国家林業局によると、1978年から起動している「三北(東北、華北、西北)」防護林プロジェクトはこの26年間に2350万fの造林を完了し、世界の林業史上最も継続期間が長く、最も範囲の広いプロジェクトとなり、2003年末にギネスブック本部によって世界最大の植樹造林プロジェクトと認定されている。

 「三北」防護林は中国で一番自然条件が劣悪で、経済が立ち遅れている地域で行われている林業プロジェクトであり、東北、華北、西北などの地区の生態系環境のぜい弱な区域にわたるものであり、中国国土の半分に及ぶものである。プロジェクトは26年間継続され、関連地域の20%の砂漠化土地が効果的に整備され、40%の土壌流失面積が制御され、64%の農地が効果的に保護され、2億余りの人口が直接そのメリットにあずかっている。

 国家林業局によると、環境問題は「三北」地域の経済の発展を制約している最大の要因であり、防護林体系の建設は生態系の建設であると同時に再生資源の建設でもある。

 現在では、「三北」防護林プロジェクトではあわせて220万f余りの農地防護林が完成し、2130万fの農地が効果的に保護され、65%以上の農地での植樹がネットワーク化されており、風食や砂の波、乾燥熱風、霜害、雹(ひょう)などの自然災害が著しく減少している。関係データによると、「三北」防護林プロジェクトによって、農作物の増産額は平均して年間150億元に達している。

 1980年代中期においては、生態系整備と経済効率がともに備わる工芸林の造林に力を入れていた。現在では、果物やドライフルーツの年間生産高は1300万dに達し、木材蓄積量は500万立方bとなり、それのみの生産額でも150億元あまりに上っている。

 「三北」防護林プロジェクトの第4期工事が2001年に始まって以来、127万fあまりの造林を完成した。プロジェクトプランによると、2010年までに域内の森林資源を効果的に保護する上で、950万fの造林をおこない、森林カバー率を8.63%から10.47%にし、砂漠化した土地を130万f整備し、内蒙古自治区のモウス砂漠とコルチン砂漠の生態系環境を改善することになっている。それと同時に、東北地区でかなり完ぺきな防護林システムをつくり、オアシス地帯では高い基準の農地防護林システムをつくることになっている。

                         「チャイナネット」 2004/10/12