EU経済金融総局「中国経済は軟着陸を実現する」

 


 欧州連合(EU)の欧州委員会・経済金融総局総局長を務める金融専門家のレグリン氏はこのほど、4日間の日程で中国を訪問した。訪中の重要な目的に挙げられるのが、重要なマクロ経済問題をめぐる中・欧対話システムの構築に向けた、関連の情報や意見の交換だ。レグリン氏は訪中を振り返って次のように述べた。

 北京・上海とその周辺地域を訪問し、中国の政府官僚や商工業界関係者との交流をする中で受けた第一印象は、中国政府のマクロ調整策の効果が現れはじめ、経済過熱の兆候がある程度抑えられ、中国経済に軟着陸(ソフトランディング)実現の可能性が見え始めたことだ。中国にとっての軟着陸実現とは、GDP成長率が7%以上を維持することであり、この点は他国とは異なる。

 マクロ調整措置は通常、比較的長い時間をへてから効果が現れる。現在、不動産業界の一部中小企業がかなり大きなダメージを受けている。欧州の一部の国でも、かつて現在の中国に似たマクロ調整政策を取り、中小企業にある程度のダメージを与えたが、その後はある程度の調整期間をへて、いずれも景気を回復した。

 東アジア地域の経済協力強化がEUに与える影響についての質問に対し、レグリン氏は「東アジア経済の地域協力は、EUにとって試練よりチャンスが大きい。東アジア諸国が経済貿易協力を強化すれば、地域内貿易額が伸び、東アジア地域の経済発展が促進され、地域がさらに豊かになる。これは世界全体にとってプラスだ」と述べた。

                     「人民網日本語版」2004年10月13日