中国・ASEAN バイオテクノロジーの分野で協力を展開


 このほど、中国・ASEAN熱帯生物資源の保護・バイオテクノロジーの応用についてのフォーラムが会場となった海南省の尖峰嶺国家森林公園の施設で閉幕した。このフォーラムの期間に、中国・ASEANの参加者は熱帯薬用植物の開発、森林の管理・保護、バイオテクノロジーの譲渡、生物安全、熱帯果物の品種開発など五つの分野で合意に達した。11ヵ国の80人余りの出席者は中国の国家クラス熱帯作物技術重点実験室、屯昌県の「英揚沈香園」、興隆熱帯植物園、中国医学科学院薬物植物研究所、三亜竜血樹の生長地および尖峰嶺国家森林公園を視察した。

 シンガポール国立大学生物化学部のベン・陳博士はASEANの諸メンバーおよびASEANの事務局を代表して、閉幕式の司会をつとめた。同氏は、「ASEANの諸メンバーは何回か意見を交換し、今回のフォーラムによって中国・ASEANの間の熱帯生物技術研究分野における相互提携が幸先よいスタートを切ったという点で合意した。中国とASEANは次の五つの分野で協力を展開する予定である。

 一、 熱帯薬用植物の開発。熱帯薬用植物の分類、種の保護、化学成分の分析および植物品種の交流などの内容が含まれる。

 二、 熱帯森林の管理・保護。居住区における林業の発展、森林多様性の保護、経済林業および造林技術の提携などが含まれる。

 三、 バイオテクノロジーの譲渡。ASEANの国々は塩害、干ばつに耐える植物の栽培で喜ばしい成果を収めたため、ASEANと中国の間に技術や品種の交流の可能性が高まっている。

 四、 生物の安全、遺伝子の検査測定。生物技術実験室や技術育成クラスの設置を通して、諸国間の生物安全を確保することができるようにする。

 五、 熱帯地域で地元の果物品種を識別、保護し、押し広げるなどについての相互提携。

 閉幕式の席で、中国とASEAN十ヵ国は協力メカニズムについて討議した。今後、双方は生物資源の保護、応用技術の分野で、技術交流、技術育成トレーニング、品種交流および科学研究・開発など様々な形の協力を展開することとなっている。

                           「チャイナネット」 2004/10/25