中国の9つの省・自治区・直轄市で、
農業保険のテストが全面始動

 


 中国保険監督管理委員会によると、中国の黒竜江、吉林、上海、新疆、内蒙古、湖南、安徽、四川、浙江の9つの省・自治区・直轄市で、農業保険のテスト運営が全面的に始動した。

 現在、この9つの省・自治区・直轄市でのテスト運営は、初歩的な成果を収めている。上海では、今年9月に中国初の農業保険の専門会社―「安信農業保険股?公司」が設立され、主に政策性の農作物作付け、家畜の飼育の2つ産業を中心に保険業務を展開しており、吉林省では、「安華農業保険股?公司」が設立の準備段階に入り、農民たちに農作物作付け、家畜の飼育、財産保険、人身傷害保険などの一括的保険商品を提供しており、黒竜江省でも、「陽光農業保険股?公司」の設立が認可される見通しで、農業開墾区域で10年余りにわたって運営されてきたリスク減小のための協力制度を規範化し、株式会社システムでの運営に切り替える試みが模索されている。

 上述の専門的な会社による運営モデル以外に、他の地区では、商業保険会社による政策性業務の代行が取り組まれており、商業会社は農業保険資金に対し、「専門的管理、クローズド運営」を実施している。例えば、四川省眉山市では、乳牛保険テスト運営が行われており、湖南省岳陽市では、ブタ飼育保険のテスト運営が実施されており、内蒙古自治区では、乳牛保険のテスト運営が行われている。これらの保険業務は、それぞれ「中国人民保険」、「中華連合」などの商業保険会社によって代行されるか、あるいは業務提携が行われている。

 新疆ウイグル自治区では、商業保険会社が独自に農業保険業務を運営するやり方がかなり成功を収めている。現在、商業会社は自治区政府の政策支援の下で、自治区内の大部分の農作物、90%の綿花が保険に加入している。中国保険監督管理委員会は、この商業会社が地方政府の支援の下で独自に農業保険業務を運営するやり方を検討しており、今後、他の地域に押し広める見通し。このほか、中国保険監督管理委員会は、農業保険で実績のある海外保険会社の中国進出を引き続きサポートしていくものと見られている。

                        「チャイナネット」 2004年10月29日