中国の一人当たり平均居住面積が
世界の中程度収入の国のレベルに

         

 このほど行われた「第2回中国住民居住環境サミット」によると、経済の急速な発展に伴い、中国の現在の都市・鎮の住民の一人当たり平均居住面積は23.7平方メートル、農村部の一人当たり平均居住面積は27.2平方メートルに達し、世界の中程度収入の国のレベルに到達している。

 専門家たちは、中国の一人当たり平均居住面積は大きく伸びてはいるが、居住環境はまだ楽観視できないと指摘している。また、中国人の生活は「小康」(いくらかゆとりのある生活)レベルに達しており、住宅へのニーズは、すでに生存空間を確保することからくつろぎの場所を求めることへと変わり、人々は住宅の立地、様式、環境、価格など総合的な要素を考え始めている。今後、低密度の住宅団地、広々とした部屋の設計、立体的な緑化環境、人に優しい内部配置などが人々の追求する新たな目標となろうと見ている。

 現在の居住環境面のさまざまな問題について、専門家たちは、居住環境の問題は今後数十年間に中国が「小康」社会をつくる上での重要な内容になると見ており、今後中国の居住環境には、5つの趨勢が見られると分析している。

 ――深刻な人口のプレッシャー、資源の不足及び自然環境の悪化は、中国の各クラスの政府により一層人間と自然の調和と共生、人間の居住環境の改善を注目させることになろう。居住環境の改善が経済の発展と互いに融合しあい、良好な相乗効果をもたらし、経済面の利益、社会全体の利益及び自然環境面の利益を一体化した居住環境づくりは都市部における総合的競争力の向上とも結びつくものとなる。

 ――居住環境づくりは中国の都市化発展の全過程に貫かれる問題である。都市・鎮システムの計画、都市の全体的な計画などのあらゆる過程に居住環境づくりの先進的な理念を取り入れるべきである。

 ――人間本位の時代において、健康志向型住宅、グリーンコミュニティー、生態系に優しい都市の発展は住宅建設の趨勢であり、居住環境づくりは社会の全面的な進歩を促すことになる。中国の居住環境づくりは伝統的な文化、テクノロジーとアートと融合する方向へと発展し、中国の特色の持つ住宅風格、住宅設計は居住環境づくりの根幹となるものである。

「チャイナネット」 2004年11月5日