大手航空機会社が争って中国市場に進出

         

 「第5回中国国際宇宙航空博覧会」が今、中国東南部の広東省珠海市で開かれています。これは中国で開催される唯一の国際的宇宙航空博覧会であり、また世界5大航空博覧会の一つでもあります。中国経済と航空業の急速な成長に伴い、世界の大手航空機会社は中国を重要な市場の一つとしています。
 旅客機の乗客及び飛行機の数の急増につれて、2003年中国は世界で5番目の航空大国となりました。乗客の急増と一部旅客機の退役をかんがみ、中国の関係部門は今後20年に、中国が1900機の航空便を補充する必要があると予測しています。そのため、世界の大手航空機会社は中国を最も重要な市場と見なしています。

 アメリカのボーイング社は航空の面で中国と協力をはじめたのは、20世紀70年代半ばのことでした。現在、中国大陸の770機の航空機のうち60%以上がボーイング社のものです。中国の民用航空市場で占めるシェアを引き続き維持していくため、今度の航空展で、ボーイング社は7E7型機をメインの航空機として出展しました。7E7型機は250名の乗客を搭載することができ、来年のはじめにテスト飛行することになるとのことです。この機種について、ボーイング社中国事業部の王建民最高執行長官は「この飛行機は中国市場の需要に十分対応できるものだ」との考えを示した後、また「われわれの予測では、150人から300人の乗客を乗せることのできる旅客機が、今後中国が最も必要とする機種である。過去10年間に、超大型飛行機を使用するの国と地区がますます少なくなり、今後20年の間に、さらに減っていく」と話しました。

 ところで、ボーイング社の主な競争相手は欧州のエアバス社です。今回の航空博覧会でエアバス社が勧めるのは大容量のA380の旅客機です。A380旅客機が搭載できる乗客は現在の最大機種よりも35%多いとのことです。中国の多くの航空会社はこの機種に対して、熱いまなざしを注ぎ、また、エアバス社が展示したほかの機種にも大きな興味を示しました。そのうちある航空会社がエアバス社のA319機を8機注文し、その金額が4億ドルを超えたということです。

 伝えられるところによりますと、ここ数年、エアバス社の中国での業務展開が速いスピードで進められており、今年9月末までに中国大陸が保有するエアバス社の航空機が既に170機余りにのぼり、市場シェアのおよそ20%を占めています。中国での業務をさらに開拓するため、エアバス社は今回の航空展で、来年中国に研究開発センターを設置することを明らかにしました。

 世界の大手航空機会社が争って中国市場に進出していると同時に、中国の飛行機会社はどんなことをしているのでしょうか。

 これについて、民用航空機を研究開発する中国航空工業第一グループの湯曉平総裁補佐は「中国の会社は今、大型飛行機を製造する面で世界の大手航空機会社と競争する実力がまだない。そのため、今、乗客150人以下搭載できる航空機の開発に力を入れている。研究開発中のARJ21型機は知的所有権を持つ中国の初の飛行機でもある」と話しました。

CRI  2004/11/08