中国のTD-SCDMA基準が世界に浸透し、
3G技術の産業化が加速

         

 このほど、2004年中国国際電信設備技術展に出席した情報産業部部長の王旭東氏は、「中国は国内外の企業の3G(第3世代移動通信)における3大技術の開発及び応用をバックアップすることになったことを明らかにした。

 王旭東氏は、2003年から、情報産業部はCDMA2000、WCDMA及びTD-SCDMAの3大技術基準の測定・実験に着手している。20余りの国内外の企業が3Gネットワークと携帯電話端末などの測定・実験に参加している。現在、第2段階の測定・実験がすでに終了しており、測定の結果がまもなく公表されることになっている。中国が自主開発したTD−SCDMA基準について、情報産業部は引き続きサポートし、産業化プロセスを加速させ、同時に国外の企業の参与を歓迎すると語った。

  先般、国内外の企業は中国が自主開発した3G技術基準―TD-SCDMAに巡っての産業連盟を創設した。このほど行われた2004年中国国際電信設備技術展で、TD-SCDMA産業連盟がTD-SCDMA基準と関連のあるすべての製品を集中的に展示した。連盟の責任者は年末からさらにこの連盟を拡大し、さらに多くの外国企業を吸収することを考えていると語っている。

 「大唐電信科学技術産業グループ」副総裁の楊毅剛氏は、3G技術の応用のボトルネックは端末にある。今回打ち出されたTD-SCDMA基準の端末は情報産業部の第2期の測定・実験にパスしており、これは中国自主開発した3G技術基準が端末面の難関を突破したことをも意味している。今後中国の3G技術基準の開発、応用は加速されることになると分析している。

 TD-SCDMA技術基準の成熟につれ、数多くの外国企業は中国の技術基準に対して疑問視から積極的にTD-SCDMA産業連盟に加入するようになっている。現在、TD-SCDMA産業連盟は10余りの外国企業の加入申請を受け付けており、中には「ノーテル・ネットワークス」(カナダ)、「アルカテル」(フランス)などかつてWCDMA基準にしか興味を示さなかった国際電気通信大手も含まれている。国際チップ製造業大手の「STマイクロエレクトロニクス」(フランス・イタリア)はTD-SCDMA産業連盟への加入を認められた最初の海外企業となっている。ヨーロッパの権威のある電気通信会社UMPSも先般TD-SCDMA産業連盟と協力し、EU(欧州連合)において共同の3Gネットワークを構築し、TD-SCDMA製品の応用を押し広げる意向を表明している。

 中国TD-SCDMA産業連盟の持ち回り議長の陶雄強氏は、TD-SCDMA産業連盟への加入において、これまでは外国企業の加盟を受身の姿勢で待つか、あるいは海外の企業に加盟を働きかける状態だったが、今では、加入を申請した外国企業に対し、審査を加え、優れた企業を選定して加入させるようになっていると語っている。

「チャイナネット」 2004年11月9日