チベット、民間文化の調査が完成

         
 

 チベット史上最大規模の民間文化調査作業がこのほど完成し、収集されたチベット語、漢民族語の資料は数千万字にも上るという。

 今回の調査作業は1982年から始まり、何世代ものチベット学専門家がこの調査の完成に心血を注いだ。彼らはチベット自治区の70余りの県に赴き、都市、農村、お寺などを訪れ、民族民間文化・宗教文化の資料の調査・収集・整理作業を行った。

 今回の調査では、数千万字のチベット語と漢民族語の資料、約1000時間分の音声資料、約700時間分の映像資料、約500枚の写真などが収集された。これらの資料は、踊り・芝居・民族の歌・楽曲・寄席園芸・寄席演芸音楽・民話など10分野に分類されており、チベット族の色彩豊かな民族及び民間の文化を表現している。

 今回の調査作業は、芸術ジャンルの保護だけに留まらず、芸術家、芸術の風格、服装、道具、演出の方法、習俗、芸術の品位などに対しても、行き届いた調査と記録を行った。

 今回の調査では、伝承が途絶えたとみなされていた一部の文芸形式が、実は民間にまだ存続していることもわかった。これはチベット学の研究のうえで重要な役割を果たすことになると見られている。

「チャイナネット」 2004年11月9日