中国、20年間内地球への衛星立体探査を実現

         

 中国国家宇宙飛行局の孫来燕局長は16日北京での会議で、「中国は地球探査を宇宙飛行発展の重点に置き、これから20年間、長期的かつ安定的に運行している衛星地球探査システムを設立し、中国を含む全地球の陸地、大気、海洋に対する立体探査を実現する」と表明しました。
 国際衛星地空探査委員会第18回全体会議は現在北京で行われています。世界各国の関係機関と国際技術組織の関係責任者および専門家600人余りがこの会議に参加しました。3日間にわたる今回の会議で、参加者たちは地球探査技術と応用の最新発展について意見交換し、地球探査技術の前途について討議しました。

 孫来燕局長は会議で、「これから20年間、中国だけでなく、全世界に対する、陸地、大気、海洋など全天候探査システムを設立する。これは中国の総合的一体化した対地球探査システムである。わが国の農業、林業、水産業および科学、教育、気象、通信、海洋などの各分野も総合的にこのシステムを利用できる」と話しました。

 孫局長は、「2010年までに、中国は新しい気象衛星、資源衛星と海洋衛星を研究開発し、これら三種類の衛星を徐々に改善する。それと同時に、中国は環境と資源監視測定予報衛星を確立する」と紹介しました。伝えられるところによりますと、中国が保有している地球探査システムは現在のテストと応用分野では満足できますが、衛星寿命が短く、発射周期が長くないなどの問題があります。将来の地球探査システムは、長期、連続、安定的に運行しなければなりません。もし運行中の衛星が故障すると、直ちに新しい衛星を補充しなければなりません。そのためにも新システムを開発し、ユーザーのニーズを満たすことです。

 今回会議の議長でもある、徐冠華中国科学技術相は会議で、「地球探査システムの設立は、中国の国家重大政策、工業農業、商業、サービス業など各産業の発展、持続可能な発展の実現および人類の安全と幸福などを高める重要な役割を果たすだろう。中国は地球探査作業を重視し強化していくのは、地球を更に理解し、経済発展と共に環境を保護するためだ」と述べ、「総合的な地球探査システムの建設や、地球探査分野の技術と応用レベルを高めることは、資源環境、エネルギーと生存環境への監視測定を強化させ、経済、社会と人類の全面的発展を促すためだ」と述べました。

 伝えられるところによりますと、宇宙飛行事業が発展し50年間ぐらい経過していますが、中国は衛星の地球探査分野で、気象、エネルギー、海洋および衛星からなる探査システムが完成し、20基の地球探査衛星、7基の気象衛星、1基の海洋衛星およびブラジルと協力するエネルギー衛星を打ち上げました。これらの衛星は農業、林業、水利、災害防止、気象、海洋、エネルギー調査測量、環境監視測定、都市計画などの分野で応用され、中国の経済と社会の発展に積極的な貢献をしてきました。

CRI  2004年11月18日