商務部担当者「中国はWTO加盟時の承諾を履行」  

         

 商務部産業損害調査局の王琴華局長は16日、北京で開かれている「WTOと中国――北京国際フォーラム(2004)」で「世界貿易機関(WTO)に加盟してからの3年間、中国政府は開放拡大の方針を堅持し、WTO加盟時の承諾を真剣に履行し、各国の対中投資家のためにより公平な規範に沿った市場環境を作り、貨物とサービスの貿易を一層開放してきた」と語った。王局長の主な発言は次のとおり。

 中国がWTO加盟時の承諾を真剣に履行している様子は、主に3つの分野で言い表すことができる。

 (1)関税をさらに引き下げた。統計によると、中国はWTO加盟以来、関税の総括的レベルを2000年の15.6%から04年には10.6%まで下げ、来年はさらに10.1%まで下げる。工業製品の平均関税は来年9.3%まで下げる。中国はWTO情報技術協定に加入しており、この協定の下で情報技術製品の関税を来年撤廃する。

 (2)市場空間をさらに広げた。ここ数年来、中国の輸入額は急成長している。03年の輸入額は4128億ドル(前年比39.9%増)で世界第3位。今年1―3四半期の輸入額は4123億ドル(前年同期比38.2%増)を記録している。中国の外資利用は引き続き世界トップの座を維持し、すでに10年間続けて発展途上国のトップを占めている。外資実質利用額は03年が535億ドル、今年1―3四半期が487億ドル(前年同期比21%増)だ。

 (3)法体系を整え、投資環境を改善した。この3年間、中国政府の各部門は2300件以上にのぼる各種法規や部門規則を整理した。そのうち全国人民代表大会、国務院各部門が採択したのは、改正320件、廃止830件。貨物・サービス貿易や知的所有権、投資など各分野に及ぶ。全国各地方政府も19万件以上の地方法規、地方政府規則、その他の政策措置を整理した。WTO規則と中国のWTO加盟時の承諾に基づき、それぞれ改正や廃止を行った。

 WTO加盟国を含む普通の国で、このレベルまで3年以内に行うのは難しいだろう。今年7月1日には新しく改正した「中華人民共和国対外貿易法」を施行した。新しい対外貿易法によって、中国は外国貿易の権利を審査・許可制から届け出制に改めた。これは中国が外国貿易の権力を開放するとの承諾を履行していることを意味している。中国国務院はさらに行政審査の削減と規範化についても整理を行っている。こうした措置は、中国政府が全方位の対外開放を引き続き進める決意を十分に表している。

「人民網日本語版」 2004年11月18日