野生希少草花種の多様化を確認・チベット自治区

         

 チベット自治区農業牧畜科学院が同区内で実施した調査、研究から、野生の希少な草花種の多様化が進み、植物資源が豊富であることが確認された。

 野生草花はおよそ1000種。うちチベット地方特有で、世界的にも貴重な種は320〜350余り。ツツジ科は約190種、サクラソウ科は120余種、リンドウ科は110種余り。ホウセンカなどの他品種も数多く植生しており、資源はきわめて豊富。

 同科学院野菜草花研究所業務管理科の閔治平・科長によると、野生の希少草花は主に林芝(リンジ)や米林(ミリン)、墨脱(モートゥオ)など、東南部に分布している。この一帯は熱帯雨林気候に属しているため、植物の生長に最適だという。

 チベットの野生植物種はその特色が際立っている。鑑賞・経済的価値の高いものは数百種(変種も含む)にのぼり、世界的に類を見ない。著名なのが、ツツジ科とサクラソウ科、リンドウ科の品種。姿はそれぞれに異なり、ラン科のスルガランやバラ科のハマナシなどは比類なき艶やかさを見せている。このほかにも、植生する希少種は実に千姿万態だ。

 閔科長は「植物資源は、雲南省に次いで非常に豊かであり、世界クラスの希少種も数多い」と強調するとともに、資源の特性を十二分に活用するため、系統的な研究と大量栽培に向けて野生希少草花育成基地を建設するよう提言している。

「チャイナネット」 2004/11/19