チベット、気温が40年来年を追って上昇

         

 チベット自治区気象局によると、この40年来チベットの大部分の地域の気温は著しい上昇の傾向を呈し、平均して10年間ごとに0.26度上昇している。その上昇幅は全国平均の5〜10倍となり、世界気温の上昇率よりもはるかに高いものとなっている。

 チベット気象局気温センターの張核真氏によると、チベットの気候について40年間研究した結果、温暖化の趨勢に気づき、年平均気温は1960年代より0.8度も上昇している。特に1990年代以降、異常温暖現象の出現確率が明らかに増加した。ラサ市、ロカ地区の大部分、ナッチュ地区、アリ西部地区の気温上昇が最も著しい、と語っている。

 チベットの温暖化はある度合いにおいて地球温暖化の影響を受けてはいるが、気温に影響を及ぼす要素はたくさんあるので、さらに検討する必要がある。

 チベットは秋と冬に、気温の上昇が顕著で、年間の最低気温は普遍的に上昇の傾向を呈している。同時に海抜の高い地区は低い地区より上昇幅が大きく、標高4000b以上の地域の気温上昇が特に高い。

 水分が充分にある条件の下では、気温の上昇は地元の農業生産にプラスとなる。一部の地域では一年二毛作、あるいは二年三毛作が可能となるだろう。気温上昇の要素を今後の農業生産とのかかわりで考え、特に野菜や工芸作物の栽培に役立資源を十二分に利用するように、と専門家たちは提言している。

「チャイナネット」 2004/11/29