国内最大の私立化石博物館が完成・三亜市

 

 私立博物館としては国内最大規模を誇る「三亜卓越天涯古生物化石博物館」がこのほど、海南省三亜市に完成した。民間収蔵家として知られる李躍卓館長は「同館は科学研究的価値、経済的、鑑賞価値が一体化された現代な博物館となる」と抱負を語る。

 古生物化石博物館は三亜市の有名な景勝地「天涯海角」に隣接し、建築面積は900平方メートル。展示品は、李氏が収蔵する数多くの国宝級の貴重な化石を含めて300点余り。投資総額は2億元超(1元約13円)。李氏は2000年に遼寧省の盤錦市、2002年に北京の世界公園にも古生物化石博物館をオープンさせており、今回の博物館は私立としては現時点で国内最大級。同博物館は中国の古生物化石キャンペーンの一環として、北京自然博物館と米ハリウッド・インペリアル・アミューズメント社との間で、2005年に米国巡回展を開催することで合意した。

 李氏が30年近くの間に収集してきた化石は2000点を超え、遼寧省西部の熱河で発見された1億3000年から1億4000年前、中生代晩期ジュラ紀の化石が主体。収蔵品の寄贈により、重要な学術成果が収められたとして内外の研究者の間で高く評価されている。

 カリフォルニア州政府は人類の貴重な文化遺産の保護に多大な貢献をした李躍卓氏を顕彰するため、米中貿易協会の羅浩民会長と中米文化交流大使の李凱文氏を通じて「州政府賞」を同氏に授与した。同賞は世界の文化・芸術分野で傑出した人物に贈られるもので、中国の民間収蔵家が受賞したのはこれが初めて。

                        「チャイナネット」 2004/12/01