中国で最初の独自技術の液晶ディスプレイが市場に出荷

         

 第1陣の5種類の「SVA」というブランド名の液晶ディスプレイがこのほど市場に出荷された。これによって、中国で最初の独自の技術と自前の生産能力を持つ液晶ディスプレイのブランドが誕生することとなった。

 「上海広電集団」総裁の顧培柱氏は、記者のインタビューを受けた際、「上海広電集団」は中国で最初の第5世代液晶パネル生産ラインをもつ優位性を基盤とし、「SVA」を中国一の液晶ディスプレイのブランドに仕立て上げることへの自信を見せた。

 液晶ディスプレイ産業は現在すでに電子情報分野で最も成長の速い産業の1つとなっており、中国では市場の成長スピードと産業規模がともに世界の前列に立っている。ただ中国は世界最大の液晶ディスプレイの組み立て基地に過ぎず、液晶ディスプレイのコストの80%占めている液晶パネルはすべて輸入に頼っている。

 昨年10月、「上海広電集団」と日本NECが共同で10億ドルを投じて、「広電―NEC液晶パネル会社」を設立し、「上海広電集団」は75%の株式を保有している。同会社は今年10月に操業を開始した。顧培柱氏は、第5世代の生産ラインの生産開始によって、「上海広電集団」は国際液晶パネル市場の重要な供給メーカーになる。

 液晶パネルの生産開始と液晶ディスプレイの発売に伴い、顧培柱氏は「上海広電集団」の核心的な業務はCRT(ブラウン管)から液晶パネルを主とする生産チェーンに転換することになる。同社はすでにこれから先の3〜5年以内にさらに2本の第5世代あるいはもっと優れた液晶パネル生産ラインを導入する計画を立てていることを明らかにした。

 伝えられるところによると、液晶パネル産業は光学、半導体、化学工業、電機など多くの産業とかかわりがあるため、極めて大きな先導的な役割を果たすものであり、上海市政府は光電子産業の発展を上海市が先進的な製造業を優先的に育成する重要な方案の1つとしている。

                      「チャイナネット」 2004年12月3日