中国の貿易額 04年1兆ドルの台を突破

         


 税関総署は9日、今年1月から11月までの11カ月間、中国の輸出入総額は1兆億ドルを超えたと発表しました。

 これについて商務省筋は「中国貿易の持続的成長は自国経済の発展を積極的に促すだけでなく、世界貿易の発展にも大きく寄与した」と述べた上、「中国にとって貿易強国になるまでにはまだ道が遠い」と指摘しました。

 税関総署の統計によりますと、今年1月から11月まで、中国の対外貿易輸出入総額は1兆383億ドルに達し、去年同期よりおよそ40%増えており、貿易黒字は200億ドルを超えています。また、今年度の貿易総額は1兆1000億ドルに達すると予測されています。

 商務省の崇泉報道官は、「11月末までに今年の輸出入総額が1兆億ドルの大台を突破したことは中国の対外貿易が新しい段階に入ったことを意味している。中国対外貿易の持続的な高度成長は改革開放の成果であり、経済のグローバル化に参与し、各国と共に繁栄と発展を求めて得た成果でもある」と述べました。

 崇泉報道官はまた「中国対外貿易の急成長は自国経済の高度成長、国際環境の改善と世界経済の回復によるものである。WTO・世界貿易機関に加盟した後、中国は貿易関連法律法規の整備を実施し、貿易発展の環境を更に改善すると共に、WTO加盟条約を真剣に履行し、開放を拡大して関税レベルの引き下げと非関税障壁の撤廃を継続している」と述べました。

 ここ数年、中国経済の発展における貿易の役割が増強しつつあり、輸出は投資と消費と共に経済成長の主要な牽引力となっており、就業チャンスの創出、財政収入と外貨準備の増加などの面で対外貿易は重要な役割を発揮しています。

 世界経済発展への中国対外貿易の貢献について崇泉報道官は、「中国の対外貿易の持続的成長は世界の経済と貿易の発展にも寄与した。去年中国の対外貿易額は2002年より37%増えて、世界貨物貿易成長への貢献は第1位にのぼった。中国は現在世界第3位の輸入国にランクされている。中国の輸出は国際市場の需要に応じ、海外の消費者に利益をもたらしている。中国の輸入規模の拡大により、世界経済を促進する役割が大きくなる。1990年から今年現在までに中国の輸入額は2兆8000億ドルに達し、年間平均伸び率は世界平均レベルより10ポイントも多くなっており、中国は多くの国と地域の輸出相手国となっている」と述べました。

 一方、崇泉報道官は「中国は貿易大国になったものの、貿易の強国ではない。現在、中国の1人当たりの貿易額は850ドルに足らず、2400ドルの世界平均レベルよりかなり低い。中国貿易の質と効果が高くなく、ブランド商品と販売網が不足し、輸出商品の付加価値が高くないなど一連の問題が存在している。そのため、中国は貿易の強国になるまでにはまだ道が長い」と指摘しました。

                             「CRI」より 2004/12/13