浙江省 中国一の「商人輸出地」に

         


 中国の民営経済の発祥地である浙江省はすでに中国一の「商人輸出地」となっている。浙江省人口の4600万人の一割が故郷を離れ、国内ひいては国外で投資し経営を行っている。

 浙江省の最新の統計データによると、約400万人の浙江省出身者は省外で投資や経営を行い、投資額は約5300億元に達し、昨年の売り上げは1万億元にもなった。それ以外に、1000万人の浙江省出身者が世界各地で生活している。

 浙江省中国共産党党委員会の習近平書記は「経済発展の一般的な法則として、国・地域の一人当たりのGDPが2000ドルに達すると、対外投資が必然的に急増する傾向が現れる。昨年の浙江省の一人当たりのGDPは2434ドルに達し、すでに「対外投資の増大期」に入った。今年6月、浙江省は全国各地に設置されている事務所と『浙江商会』を通じて、省外で投資や創業をする個人・企業に対して調査を行った。結果としては、浙江省の対外投資総額は二年前の3000億元から5300億元まで急増しており、全国各地で1000万以上の就職チャンスをつくり出していることが明らかになった。

 各地に分散している5300億元の巨額の資金の盲目的な移動を避けるために、浙江省は「政府の後押し」と「市場主導」の形で、対外投資の方向づけを行っている。2000年以来、浙江省政府が編成した経済・貿易視察団だけでも、浙江省は中国の中部・西部の11省、自治区、直轄市と提携し、1127のプロジェクトについての取り決めをまとめ、投資額は1000億元以上に達し、取り決めの履行率は90%を上回ることとなった。

 浙江省の王永明副省長は「当面、浙江省の企業の投資は『西部に進出』、『北部の再開発に参加』、『東部諸省とのアライアンス』という三つの方向に向かって同時に進められており、中国の中部・西部、東北地域、長江デルタ地域は浙江省の対外投資の三大プラットホームとなっている」と語っている。

                        「チャイナネット」 2004/12/14