一国二制度の矛盾、適切に処理すべき 胡国家主席

         

 澳門(マカオ)返還5周年記念大会と澳門特別行政区第2期政権の就任式典が20日午前、澳門文化センターで行われた。出席した胡錦濤国家主席(中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席)は、演説の中で次のように語った。

 澳門の祖国返還から5年、中央政府は澳門特別行政区基本法に厳密に従って物事を進め、特別行政区行政長官や政府による法に基づいた執政をしっかりと支持し、特別行政区の自治の範囲内における問題には関与してこなかった。澳門特別行政区は基本法の規定に基づいて「澳人治澳(澳門人によって澳門を管理する)」を実行し、高度な自治を実行してきた。澳門の居住者すべてが法によって広い自由と民主の権利を享受し、これに相応する義務を実行している。澳門の従来の社会制度や経済制度に変化はなく、生活スタイルも変わらない。文化の伝統と特色も変わらない。今日の澳門は、社会が安定的かつ和やかで、経済は成長を保ち、市民は落ち着いた生活と労働を享受している。実践が証明するとおり、トウ小平氏が打ち出した「一国二制度」の方針は完全に正しかった。

 「一国二制度」は、クリエイティブかつ斬新な事業であり、実践の中で矛盾に直面するのは避けがたい。現れた矛盾を正確に分析して適切に処理する必要がある。重要なのは「一国二制度」の方針の全面的かつ正確な理解と徹底を堅持し、特別行政区基本法に基づいて物事を処理することを堅持し、法によって香港を統治し、法によって澳門を統治し、愛国者を主体とした「港人治港(香港人によって香港を管理する)」「澳人治澳」を堅持し、「愛国愛港(国を愛し香港を愛する)」「愛国愛澳(国を愛し澳門を愛する)」という旗印の下で最も広い団結を実現する方針を堅持しなければならない。また、団結する人々が多いほどよい。これはわれわれが香港と澳門の返還以降の実践の中で得た重要な結論だ。これらを実行できれば、香港と澳門の長期的な繁栄と安定は適切に保障され、「一国二制度」の事業もより大きな成功を得られるだろう。

「人民網日本語版」 2004年12月21日