伝えられるところによると、山東省の黄河北岸の齊河県域内で、このほど、豊富な地熱資源が新たに発見され、現在、山東省地質鉱物局はその一帯を全国で最大の地熱科学研究・開発モデル基地に築き上げることを考えている。
現在、アメリカ、イタリア、アイスランド、ニュージーランド、日本などの国はいずれも優先的に地熱資源の開発に取り組んでおり、それを石炭、石油に次ぐ重要な代替エネルギーにしようとしている。これまでに、中国の河北省、山東省と北京市、天津市などでも地熱資源の開発利用を始めているものの、地熱資源の利用において科学的な利用計画がなく、地熱産業チェーンを形成するに至っておらず、総合的効率が低いなどの問題が存在している。
山東省地質鉱物局の初歩的な調査によると、山東省の地下3000メートル以内の地熱資源量は、100億トンの標準炭のエネルギーに相当し、産業化開発の潜在的価値が極めて大きい。以前掘った地熱井戸の井戸水は地面から5メートルも噴き上げ、水温は57℃に達し、水の噴出量は120立方メートル/時間で、現在山東省域内で発見された地熱井戸の中で最大の噴出量を擁する地熱井戸の1つと見なされている。水質を分析した結果、このあたりの地下水のストロンチウム、フッ素の含有量はすべて国の治療用鉱物温泉の基準に達しており、リチウム、臭素などをも含んでおり、体によい微量元素も多数含まれている。
山東省地質鉱物局は先般、齊河地熱田を中心に、国内一流の地熱科学研究・開発モデル基地を作り上げ、国内の地熱科学研究・開発において指導的な役割を果たさせることを決定した。このモデル基地構築の構想は、すでに山東省、中国国土資源部と中国地質調査局の支持を得ており、すでに内外に向けて開発プロジェクトの誘致を始めている。山東省地質鉱物局は近く計画敷地面積40ヘクタールの齊河地熱基地で1.8億元の先行投資を行い、地熱産業化科学研究パーク、地熱利用エアコンと耐蝕パイプ・材料生産エリア、物理療法浴場、地熱利用養殖エリア、クリーン農産物栽培エリアなどの5つ機能パークをつくる計画が立てている。
「チャイナネット」 2004年12月22日
|