中国副総理、「中国の貿易額、来年は今年をいくらか下回る」

         


 外国との経済協力と貿易担当の中国の呉儀副総理は24日、北京で開かれたビジネス活動会議の席上、「来年、中国の貿易額は適度の成長を維持させるが、その成長率は、今年よりいくらか下回る可能性がある。来年、中国は輸出製品の付加価値の向上に務めていく」と強調しました。

 半月ほど前、中国税関総署は「今年の中国の貿易額は、一兆億ドルの大台を突破した」と発表しましたが、中国商務部は今年の年間貿易額は1兆1000億ドルを超えると見込んでいます。これについて中国商務部が24日北京で開いたビジネス活動会議の席上、呉儀副総理は「今年の貿易成長率はこれまでの予測を大いに上回った」と述べ、「今年の初め、一部地区では鳥インフルエンザが発生し、これと同時に貿易では貿易赤字が4ヶ月続き、貿易摩擦も絶えず、中国の貿易情勢が厳しいものと言える。しかし、今年の貿易額は去年の同期より30%以上増え、1兆億ドルの大台を突破し、中国は世界で貨物貿易額が1兆億ドルを超えた三番目の国となり、名実共に貿易大国とになった」と語りました。

 伝えられるところによりますと、中国の外資導入レベルも一段と向上し、年間の外資実際利用額は600億ドルに達する見込みですが、投資環境の改善を通じて、中国の外資導入での競争力は絶えず強まり、多くの多国籍企業はその本部と開発センターを中国に設置しています。

 また、区域的な経済協力で、中国はアメリカやEU・欧州連合、日本、ロシアなど主な貿易パートナーとの経済協力と貿易関係を安定させ、、拡大すると同時に、貿易投資分野における各国との交流と協力をも積極的に発展させ、多国間貿易交渉及び国際経済規定の制定にも参加し。更には、ASEAN・東南アジア連合の10の加盟国を含む32ヶの国と地区と区域貿易配置について交渉を行なっています。

 以上のように、今年の中国貿易は著しい成果を上げましたが、呉儀副総理は「現在、中国の貿易額の基数は非常に大きく、また一部の不利な要素に直面しているため、来年の貿易額伸び率の30%維持は不可能だ」としたあと、「来年、中国と世界の経済情勢はわれわれにとってプラスとなり、貿易チャンスも多いが、チャレンジを無視してはならない。世界経済には尚も不安定な要素が存在している。例えば、世界の石油価格は高騰し、主要貨幣の為替レートははっきりせず、貿易保護主義はますますひどくなり、貿易摩擦も増えてきた。国内では、重点産業がWTO加盟後の過度期を迎えており、また市場開放レベルを中国が確約したレベルにしなくてはならない。このため、来年の貿易は適度な成長を保つことが適切なのである。来年、中国は、輸出と輸入のバランスをほぼ保つために努力しなければならない。輸出企業は輸出製品の品質と価格を引き上げ、大量の低価製品による国際市場進出というこれまでのやり方を改めるべきだ。今後、中国は輸出製品の多元化を推進し、機械電気製品、ハイテク製品、強みのある農産品とサービスの輸出を引き続き拡大し、核心的技術と知的所有権のもつ製品の輸出を拡大し、輸出製品の付加価値を高めていく」とこのように述べました。

                         「CRI」より 2004/12/27