中国は国際レベルの企業の創出に最適な国に


 中国国務院発展研究センターの陳清泰氏はこのほど、中国の経済環境は大きく改善しており、世界にまたがる大企業の創出に非常に有利な条件も揃っており、中国企業は、チャンスを逸することなく、経済資源をフルに活用し、自らの国際競争力を高めるべきであると語った。これは、氏が9月6日に開幕した「2004中国企業ベスト500」発表会の席で述べたものである。

 陳清泰氏は、また、中国は経済レベルではまだ先進諸国に及ばないものの、中国経済の規模はすでに一定の水準に達しており、国際レベルの企業が生まれる経済的基盤はそなわっていると語っている。

 昨年より、中国の一人当たりのGDPは1000ドルを超え、中国はすでに国民の生活の質を高めることを主とした経済発展の時期にさしかかっている。陳清泰氏は、中国経済の発展は、5つの面で企業の成長にプラスとなっていると主張している。1、13億の人口を抱える中国は、異なった消費構造を持ち、大規模の消費を作り出している。2、中国はすでに工業化時代に入っており、産業構造の調整や企業のグレードアップ、投資規模の拡大などで、生産財への需要は極めて旺盛である。3、中国経済は国際経済の分業に深く係わるようになっており、産業における関連生産能力が充実し、豊富な労働力に恵まれているという人的資源の強みを一層発揮できるようになっている。4、中国は、現在、民営経済の発展に望ましい時期にさしかかっており、民営企業のグレードアップは新たな段階に入っている。5、中国における都市化の発展の流れが加速し、史上空前の巨大市場が創出されつつある。

 陳清泰氏はまた、経済グローバル化の流れの中で、中国経済の発展の恩恵は中国企業だけが享受することはできない。近年、世界にまたがる大企業は大挙中国に進出しており、その狙いは、中国の良好な経済発展環境を利用することである。中国企業は、いかにしてこのプラスの条件を最大限に利用するかを真剣に考えなければならなくなっている。中国企業にとっては、危機意識を持ち、自ら構造転換と改革を行い、競争力を高め、より多くのチャンスをつかみとらなければならないと語っている。

 陳清泰氏は、これからの10年から20年の間、中国には国際競争力のある大企業が数多く現れ、中国にとってグローバル経済に参入する際の主力となると見ている。

          「チャイナネット」2004年9月13日