中国―カザフ石油パイプライン 9月着工へ


 中国新疆ウイグル自治区の阿拉山口とカザフスタンのアタスとを結ぶ石油パイプライン敷設工事が、今年9月に着工する。完成は来年末の予定で、使用開始後は、カザフスタンから中国に毎年1千万トンの原油が輸出される。駐中国カザフスタン大使が14日、北京の記者会見で明らかにした。

 アタス-阿拉山口石油パイプラインは全長約1千キロメートル。カザフスタン西部から中国西部までを結ぶ「中国―カザフスタン石油パイプライン」(全長3千キロメートル)の重要な1区間となる。「中国―カザフスタン石油パイプライン」は、カスピ海沿岸の町アティラウからカザフスタンを横断し、中国・阿拉山口を経由して新疆ウイグル自治区独山子までを結ぶ予定。工事は3期に分けて行われる。中国-カザフ石油パイプラインは、中国西部に建設された製品油パイプラインとともに、西部から東部への石油輸送計画の一環だ。新疆ウイグル自治区と甘粛省を、東部や西南地方の石油輸送ラインや石油化学工場とつなぐことで、西部における石油パイプライン網を構築するとともに、市場に合わせたリソース調整を進める狙いがある。また、西部の石油資源の開発・利用とリソース配分の最適化を推進し、東部地域のエネルギーを確保する狙いもある。

 専門家は、中国―カザフ石油パイプラインの建設により、新疆が「中国の石油タンク」になると指摘する。投資活動により現地製品へのニーズが刺激されると同時に、関連産業の発展が促されることで、中国の持続可能な発展に大きな意義をもたらすとみられる。

         「人民網日本語版」  2004年9月16日