潜在力の大きい中国の「竹炭」産業


 環境にやさしい新商品――「紫竹」をブランド名にした竹炭がこのほど北京のスーパマーケットの売り場に登場した。竹炭の研究で有名な中国工程アカデミーの張斉生氏によると、竹炭は不思議な効力があり、健康に非常によいもので、国内外では、欠くことのできない存在となっている。中国では、竹類の資源が豊富で、竹炭産業は将来性があり、市場の潜在力も大きい。

 4−5年の生長期を経た竹は、30日間をかけて高温を加え、丹念に焼成して、竹炭となり、保健、美容に役立つものになる。また、近年の研究成果では、竹炭は保温、除湿、水質浄化、土壌の改良などにも役立ち、工業、農業、電子、軍事、医療衛生、環境保全、繊維などの産業分野で幅広く使用することができ、現在、国際市場において日増しに需要が増大している。

 中国は竹資源のもっとも豊富な国で、「竹の王国」とも呼ばれている。いま、中国には、500種類の竹があり、720万ヘクタールの竹が生えている。竹の種類、竹林の面積及び竹の蓄積量はともに世界トップである。

 張斉生氏の話では、竹炭はさまざまな方法で作ることができ、多種類の環境にやさしい製品の開発に役立っている。例えば、スリーピング・マット、竹炭まくら、脱臭剤、工芸炭に応用できると同時に、炭を焼く際には副産物である「竹酢液」を抽出することができる。日本の専門家の研究成果では、この「竹酢液」は土壌の殺菌剤、植物の生長促進剤、脱臭剤だけではなく、皮膚の保健、美容、健康ドリンクの製造にも使える。竹炭の価値は計り知れないものがある。

 中国の竹炭産業は急ピーチに発展しており、林業の波及効果も広がり、竹炭事業は林業従事者の増収増益の新たな手段となっている。

         「チャイナネット」  2004年9月16日