浙江省、中国で最初の社会発展レポートを発表

 


 浙江省の社会発展レベルと経済発展レベルの中国の省・自治区・直轄市全体でのランキングは4位となった。これは浙江省発展改革委員会が年初に発表した中国で最初の『社会発展情勢分析レポート』で明らかにされたものである。このレポートでは、2004年の浙江省の都市部住民の1人当たり可処分所得は15300元に達したということである。

 伝えられるところによると、この『レポート』は中国で最初の省クラスの政府部門によって発表された社会発展レポートであり、中国発展改革委員会の好評を博している。『レポート』は浙江省の現在の社会発展のレベルと経済発展情勢について基本的な評価を行っている。

 評価1、総合的発展レベルは全国で4位となった。

 中国統計局の2年連続の調査結果では、浙江省の社会発展のレベルについての総合評価指数は上海市、北京市、天津市についで、全国で4位となり、昨年以来社会・経済発展の勢いはいっそう増している。

 『レポート』では、浙江省の社会・経済発展は主に都市と農村住民の1人当たりの平均収入のレベルがいずれも全国の前列に位置し、住民の消費構造はすでに基本消費型から享受消費型にレベルアップした、と見なされている。科学、教育、医療衛生、文化などの社会事業が全面的な発展をとげ、省全体の科学技術のイノベーション能力は各省・自治区・直轄市の中で6位となり、全国の省・自治区・直轄市の中で初めて15年間の基礎教育を基本的に普及した省となった。社会保障はさらに充実し、全国で率先して就業、保険、社会救済を主な内容とする社会保障システムを確立した。都市部の新規就業人数は52万人増となり、都市部の登録失業率を約4.2%に抑えることに成功した。

 評価2、経済社会は全面的な構造転換を実現した。

 『レポート』は、浙江省の経済社会の発展はより一層バランスの取れたものになったとしている。浙江省の社会の発展がすでに緩やかな成長のパターンから高度成長のパターンに転換し、社会構造は農業型から工業型に転換し、さらに工業化の成熟期にシフトしつつある、としている。社会生活は欠乏型から比較的にゆとりのある「小康型」に転換した。社会事業は政府統制型から政府・社会による共同型に転換した。社会管理システムは全分野、強制型から一部の限られた分野、サービス提供型に転換した。

 年間生産総額は11300億元で、約14.5%増、社会固定資産投資総額は5990億元で、20%増、社会消費財小売総額は3600億元で、14%増、輸出入総額は580億ドルで、39%増となった。

 評価3、都市と農村の格差がいっそう拡大した。

 『レポート』は:当面、浙江省の社会発展の分野では依然としていくつかの計画経済の痕跡が残っており、社会制度の改革は経済体制の改革より遅れており、社会発展の分野ではいくつかの管理及び運営システムの改革が急務となっており、そのため「病気診療難、進学難」などが依然として人々が関心を寄せる最も深刻な問題となっていると指摘している。

 『レポート』はこれらの問題の本質は日増しに拡大している社会の需要に対し社会事業における供給が相対的に不足していることの矛盾が顕在化したものであるとしている。

                         「チャイナネット」 2005年1月6日