2005年の中国経済が直面する課題は依然として、経済成長の深層部における矛盾と問題をいかに解決するかということである。中国の経済成長モデルは粗放的なモデルから脱却しておらず、構造調整がかなり重要な任務になる。
農業分野・農村部の好材料は04年の経済発展に大きな役割を果たしたが、中国の農業の基盤が弱いことに変化はない。穀物増産に向けた主な措置としては▽面積の拡大▽単位面積当たりの生産高の向上▽財政面でのサポート▽価格引き上げ――が挙げられるが、いずれも改善の余地が限られており、気候条件という不安定要素の制約も受ける。農村人口の所得増についても、新たな増収の道が限られているという問題がある。
04年は、石炭・電力・石油の不足が人々に強い印象を与えた。今年は、資源・エネルギーの経済発展への制約はさらに深刻化する見通しだ。中国の04年の電力生産量は15%増加した。発電能力の増加分は4930万キロワット上り、発電総容量は4億4千万キロワットを超えた。中国の発電総容量は、英国、フランス、ドイツの3カ国の合計に相当し、日本の2億8千万キロワットを超える一方、国内総生産(GDP)ではこれら各国を大きく下回っている。この原因として、不合理な構造や、エネルギー消費の高い事業が多すぎることなどにある。
中国の経済成長の全体的な環境は、今年も比較的良好とみられる。科学発展観により経済・社会発展の全局面を導くという中央政府の中心思想を真剣に貫徹し、マクロ調整策の各項目を確実に実行すれば、国民経済の発展は引き続き安定的な急成長と、物価の緩やかな上昇という好ましい局面を保つだろう。
「人民網日本語版」 2005年1月27日
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