中国の航空業、大きな将来性に世界が注目


中国の伝統的な祝日である春節を間近にひかえて、航空業界ではすでに春らしい熱気が感じられるようになった。中国南方航空会社、中国航空器材輸出入グループ会社がヨーロッパのエアバス社とA380旅客機5機を購入する枠組み取り決めに調印し、中国航空器材輸出入グループ会社及びその他6社の中国航空会社がアメリカのボーイング社とB787機60機購入の枠組み取り決めを結び、72億ドルにものぼる契約金額は中国の民間航空史上最高の金額である。

世界の航空業が「9・11」の暗い影から完全に脱出するため努力しているさなか、中国による航空機の大量購入は意味深いものである。世界の航空機製造業界では、ボーイングとエアバスはともにトップクラスのメーカーであり、両社の間の熾烈な競争が繰り広げられている。両社はそれぞれ自分の発展理念に固執しているが、グローバル戦略においては同じものがある。それは中国の市場を重視することだ。何度も訪中したことのあるエアバス社の総裁兼CEOのフジャド氏は、エアバスにとって中国は重要な戦略的市場であり、中国がA380機を初めて発注したことは、中国市場での大きな突破を意味していると述べた。ボーイング社は国際民間航空組織の予測データをよりどころに、今後20年間に、中国はアメリカに次ぐ2番目の大きな民間航空旅客機市場になるだろうと楽観視している。特に2008年の北京五輪、2010年の上海万博と2010年の広州アジア大会の開催は見逃すことのできないビジネスチャンスとなろうと両社は見ている。経済と社会が急速な発展を遂げ、人々の生活レベルが絶えず向上するにともない、中国の民間航空業も急速な発展の勢いを保ち、世界大手航空機メーカーの中国市場重視の姿勢もその発展のしるしとなり、その大きな将来性を物語るものと言えよう。

民間航空に関するいま一つの人々の関心を呼ぶニュースは、知的財産権を中国が完全に保有しているARJ21新型支線ルート用航空機が上海、西安、成都、沈陽で同時に製造されはじめたことである。これは「メイド・イン・チャイナの飛行機」プロジェクトが実質的な進展を遂げたことを意味するものであり、中国は航空機製造業というハイテク技術の密集した、各分野の経済の発展を促すことができる総合的な産業において歴史的な一歩を踏み出したことでもある。

                       「チャイナネット」 2005年2月3日