春節を間近にして、「春聯」が家々の門に飾り付けられる


トリ年の春節を間近に控え、早くも「春聯」を門や入り口の両側に貼り付け、春節のめでたい雰囲気を盛り上げる人々が増えている。

「春聯」は千年もの歴史のある民俗文化の一つとして、今日まで受け継がれている。「春聯」は「対聯」の一種であり、春節を迎えるときにわが家の門や入り口の両側に貼られる「対聯」は「春聯」と呼ばれている。平安、幸せ、事業の隆盛など新たな一年への祈願が、対句の形で表わされ、「春聯」は中国の対句文学と書道を融合したユニークな芸術ジャンルの一つである。

言い伝えによると、「春聯」は「桃符」、つまり門の神を描いた桃の木の板から発展してきたのものである。南北朝ないし唐代において、「桃符」の内容はだんだんめでたい対の句へと変わり、「対聯」という新たな文学のジャンルが生まれた。「対聯」の発展に伴い、春節を祝うため、「春聯」を貼ることも民俗として定着してきた。「千門万戸瞳瞳日、 総把新桃換旧符」(千門万戸瞳瞳たる日、総て新桃を旧符に換える)という宋の詩人・王安石の名句が創作された時期はちょうど「桃符」から「春聯」への過度期に当たると考えられている。

春聯の創作の基本は、平仄を整える上、二つの句が必ず対の句となるようにし、字数は同じ5字か7字で、意味も対照的で趣のあるものでなければならないなどの決まりがある。二つの対の句がそれぞれ「上聯」、「下聯」となり、門の両側に左右に分けて貼られ、門の上部には、「上聯」と「下聯」の意味と関連のある「横批」という短い句が貼られる。

専門家は、春聯は京劇、昆曲(地方芝居の一つ)などと同じように、国粋ともいうべき中国文化の一つであり、そのきちんとした格律、深い意味、優美な形式は外国の文字ではどうしても表現しえないものであるといわれている。

                          「チャイナネット」 2005年2月7日