高等教育の平等問題、地域間格差が縮小


国の教育科学に関する第10次五カ年計画(2001〜05年)のテーマの一つ「高等教育の平等をめぐる問題の研究」に取り組む研究チームは15日、近年の状況について、高等教育の地域間格差が改善されつつあり、女子が高等教育を受ける機会が目立って増加したことを指摘した。一方で、高等学校教育が教育の平等を制約する新たなボトルネックになりつつあるとしている。

高等教育の入学機会については、これまで都市部と農村部の格差が最大の問題だった。同チームの研究によると、清華大学、北京大学、北京師範大学といった国家重点大学では、1990年代以降、新入生に占める農村出身者の割合が減少している。一方、唐山学院、河北煤炭医学院、河北理工学院といった非重点地方校では、03年度在校生のうち農村出身者の割合が63.3%に達し、01年を7.9ポイント上回った。農村出身の大学生は近年増加しているが、その多くは地方大学への進学者だ。

1997〜2001年、都市部の大学受験志願者数の伸びが農村部を大きく上回り、01年には都市部の受験者数が初めて農村部の受験者数を超えるなど、大学募集枠の拡大による恩恵を受けたのは主に都市部の学生だった。しかし、こうした状況は改善されている。04年には都市部の志願者数が98年の2.29倍に増えた一方、農村部の受験者数も同2.29倍に増加した。

また、女子が高等教育を受ける機会が目立って増加した。1998〜2002年、普通大学の女子学生数は3倍に増え、全体に占める割合も38.31%から43.95%に上昇した。年平均1ポイントずつ増加したことになる。高等教育のあらゆる段階で女子学生の割合が伸び、中でも博士課程の在籍者は4年間で約10ポイント上昇した。北京市、天津市、上海市、新疆ウイグル自治区などでは、女子の大学志願者数が男子を大きく上回り、より多くの女子生徒が入学機会を得るようになった。

                       「人民網日本語版」 2005年2月16日