第10期全国人民代表大会第3回会議の記者会見が14日に行われ、国務院の温家宝総理が記者からの質問に答えた。
――政府活動報告では、「三農問題」(農業、農村、農民)の解決は依然として最も重要な問題であることが指摘され、06年には農業税の全額免除を目指すなど、具体的措置が提案された。総理はいかにすれば「三農問題」の根本的解決が可能になると考えるか。どのような長期的計画があるのか。
私は経済学者ではないが、農業、農民、農村の問題が中国できわめて重要であることはよく理解している。農村の「小康」(いくらかゆとりのある状態)なくして全国的な「小康」はありえない。農村の現代化なくして全国的な現代化はありえない。われわれの中国農村部に対する改革と発展は長期的に考慮したものであり、これは次の2段階に分けられる。
▼第1段階
各農家による生産請負という基本的な経済制度を実行し、農民に生産・経営の自主権を与え、農村の生産力を大幅に解放した
▼第2段階
都市部による農村部への支持、工業による(これまで工業を支えてきた)農業への「恩返し」を進め、農民に対し「優遇を増やし、徴収を減らし、規制を緩める」という方針を実行する。われわれは今、第2段階に入っている。第2段階では、次の4点を実行しなくてはならない。
(1)税制改革を中心とする各農村改革事業の推進
(2)耕地・灌漑設備の整備と農業技術の普及を柱とした総合的な農業生産力の強化
(3)農村部の教育・科学技術・文化・衛生など各社会事業の推進
(4)村民による自治、村レベルの直接選挙、村レベル政務の公開、県・郷レベル政務の公開など、農村末端部における民主推進
「人民網日本語版」2005年3月15日
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