北京水務局々長、水道料金の再値上げを示唆

 

北京市水務局の焦局長は「世界水の日」の22日、北京の水資源状況について記者会見した。

この中で焦局長は「官庁ダムが今後新たに北京の水源地となり、『南水北調』(南方から北方への引水プロジェクト)もすでに始動した。だが、北京の水不足は依然として非常に深刻な状態にある。北京にとって水は戦略的かつ希少な資源だ」と強調。さらに焦局長は「水道料金はいずれ再び値上げされるだろうが、1立方メートルあたり約6元(1元約13円)であれば、合理的な価格だと言える」との考えを示した。

北京の年間水資源量は1人平均300立方メートル未満。極度の水不足状態にあるイスラエルは380立方メートルと、北京を上回るが、水道料金は1立方メートル約10ドル(1ドル約8.27元)。

水資源専門家の王浩教授は「水道料金については、すべてのコストを査定したうえで設定するのが国際的な慣行になりつつある。料金に資源、環境と管理にかかわる費用を加算するということだ。推算によると、工業製品価格には用水費が約3%、住民の水道料金は消費総支出の約3%をしめるとしている。だが、わが国では現在、工業関連では水コストは1%以下、北京では生活用水の支出が消費総支出の約1%で、ほかの都市では1%にも達しておらず、3%に比べ開きがある。こうしたことを考慮すれば、北京の水道料金をさらに値上げするのは必然だ。」と指摘する。

だが庶民は、約6元の水道料金を果たして負担できるのだろうか。「料金の値上げに当たっては、庶民とくに低所得者層の負担能力に十分配慮するつもりだ。昨年に値上げした際、政府は先ず低所得者層に対する補助基準を引き上げた」と強調したうえで、今後値上げする際にもこうした措置を講じていくとの考えを表明した。

                        「チャイナネット」2005年3月23日