「ファッションの都」を目指す北京

 

先般、中国繊維工業協会と北京市人民政府は「北京をパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京と並ぶ『ファッションの都』に築き上げることを考えており、それを中国が『繊維大国』から『繊維強国』となる転換点と見なしている」ことを共同で明らかにした。

北京市人民政府の練り上げた「『ファッションの都』の建設企画綱要」によると、当面、北京市はすでに専門的な調整機構を設立しており、北京は(1)中国服装産業の発展を導くデザイン・研究開発センター (2)情報発信センター(3)流行・ファッション展示センター(4)著名・優良ブランド品貿易センター・特色産業の集積地域(5)産業チェーン集積センターなどの目標を目指すことになる。

北京市工業促進局筋によると、「ファッションの都」の建設について、具体的には、ファッションデザインを中心として、産業のハイレベルの地位を、「北京国際ファッションデザイン・研究開発センター」、高級デザイナーからなる数多くのアトリエの設立を通して、服装の生地、服装の裁断、ファッションの研究・開発およびデザイン能力を引き上げることになっている。

同局の程連元局長によると、輸出ブランド品のデザインを主とする研究・開発センターは北京の亦庄経済・技術開発区に設立される予定である。面積が80000平方メートル、投資額が8.6億元の「英超国際ファッション研究・開発センター(中国)産業パークのメーンの建物は5月に内装以外の工事が完了し、年末までに営業を始める見通し。

同産業パークは200のCADオフィスも含むということである。北京市は投資誘致の形で、平谷、密雲、通州、順義、大興、延慶など六つのファッション産業基地に代表されるファッション産業ベルト地帯を構築し、「バリューチェーンのハイエンドに属する研究センターを市の中心部に、加工・関連業務の施設を郊外に置く」という産業構造が形成されることになる。

 中国繊維工業協会の副会長・秘書長である陳樹津氏は「中国は世界の繊維大国であるが、繊維強国とは言えない。北京の『ファッションの都』の目標がこの転換のメルクマールとなることを願っている。そうなれば、『Made in China』のブランドは世界ファッション業界のトップクラスに仲間入りすることになろう」と語った。

新聞発表会に出席したファッション業者たちは「世界クラスの『ファッションの都』を建設するのは政府の仕事であるばかりか、都市全体の消費性向と市民の美意識の水準と密接な関連がある。そのためには、市民全体の文化資質や美意識の水準の向上を目指さなければならない。それは一挙になしうることではなく、何世代もの人たちの努力を必要とする目標である」と見ている。

                       「チャイナネット」 2005/03/25