国民党の江丙坤副主席は27日に記者会見を開き、間近に控えた大陸部訪問について日程と目的を説明した。江副主席は、今回の大陸部訪問について「追想の旅、経済貿易の旅になるだろう」とコメントし、南京市・中山陵や広州市・黄花崗烈士陵園を拝観するほか、大陸部と台湾の経済貿易に関する問題について大陸側と意見を交換したいと話した。
江副主席は、「両岸(大陸部と台湾)が隔てられて50年以上がたつ。これは国共内戦の結果だ。この5年間、両岸関係は緊張し、台湾経済も影響を受けたが、両岸は対立を続けることはありえず、機会を見つけて和解を推進しなくてはならない。今回の大陸部訪問団は、両岸の経済貿易における交流について台湾企業の声を聞き、大陸部の関連部門と意見を交換することを望む」と述べた。
江副主席はまた、「台湾の一般市民に必要なのは安らかな生活や楽しい仕事、経済の繁栄や雇用機会の増加だ。しかし両岸関係が緊張状態にある中、台湾経済が早期に繁栄を回復することはない。今日の大陸部の躍進は全世界に影響を与え、東アジア地域に影響を与えている。両岸の交流を通して台湾経済を早期に回復させることが、台湾の市民に共通する願望だ」と強調した。
江副主席はさらに、両岸間の貨物輸送の利便化推進と台湾企業の投資に関する問題について、大陸側と意見を交換したいとの希望を示した。
記者会見では、国民党の連戦主席が今回の大陸部訪問団の意義について説明した。連主席は、今年は国民党創始者・孫中山(孫文)氏の逝去80周年で、また29日は広州市・黄花崗での武装蜂起から94周年の記念日に当たることから、大陸部訪問をこの時期に合わせたことには歴史的に重要な意義があると説明した。
連主席は、「両岸関係は現在非常に厳しく、台湾の政治環境も非常に普段とは違う。国民党は市民に別の希望、別の選択肢を提供することを望む。一部の人々が今日、両岸関係について縦横無尽に突き進み、戦争の危険も惜しくないほどだった。しかしこのほかに、知恵を使い、さらに努力して、社会が台湾の本当の基本的な問題に直面し解決するよう助け、さまざまな選択を与えることもできる」と述べた。
国民党の大陸訪問団は計34人で、28日に大陸部に出発し、29日から広州市、南京市、北京市を訪問する。各地でそれぞれ広州市の黄花崗烈士陵園、南京市の中山陵、北京市の香山で孫中山氏の遺品を葬った墓を訪れる予定。各地で台湾企業の代表者との会見も予定している。
「人民網日本語版」 2005年3月29日
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